㈱フェローテックホールディングス(HD)は7月18日、昨日開催の取締役会において、子会社である浙江先導精密機械有限公司(以下、「FTAP」)と常山政府投資企業との合弁で金属受託加工を主要事業とする新会社 (以下「新会社」) の設立、及び常山地区での新工場建設を決議したと発表した。投資額は、 2億6,623万中国元(約59億円、22.16円換算)。
新会社はフェローテックHD連結子会社となり、かつ資本金の10%を超える出資となる見込みであり特定子会社に該当することから開示した。また、本件に伴い 1 億元の増資を行うことで FTAP についても特定子会社に異動となるため、あわせて開示した。
■背景、狙い
・半導体製造装置市場において、近年中国ローカル資本の半導体装置メーカーの成長は著しく、2023年の調整局面のなかにおいても装置需要を下支えしてきた。2024年以降もその需要は堅調であり、世界需要の大きな部分を占めることが想定されている。
・フェローテックHDは30年来中国で量産拠点を築きグロ―バルに製品供給をしてきたが、同時に中国ローカルの半導体装置メーカーとも大手メーカーを含め非常に良好な関係づくりをしている。こうしたなか、中国半導体装置メーカーは今後も高成長を持続させるため、同社を含むサプライヤーあてに生産能力、特に真空チャンバー加工能力、組立能力を重点的に向上させるよう要請してきている。
・フェローテックHDは、既存の金属受託加工工場(杭州、常山)でも多くの顧客から認証を受けているものの、現時点ではすべての顧客需要を満たすことができておらず、特に将来的に大型の真空チャンバー加工や装置組立の能力不足をどうカバーしていくかを検討し、常山地区での金属受託加工の生産能力増強を行うことを決定した。これにより中国ローカルメーカー向け市場でのシェア拡大を図っていく。
・工場建設については、フェローテックHD子会社の杭州大和热磁電子有限公司(以下「FTH」)と協働し進めていく。
・また、同事業においては常山政府から各種優遇政策や支援(固定資産補助、借入利息補助等)も得られる見込み。
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