新明和工業、小野工場(兵庫県小野市)に大型水中ポンプ運転検査設備が竣工

・雨水排水分野向け大型水中ポンプの需要増加に対応

 新明和工業は7月10日、流体製品の生産拠点である小野工場(兵庫県小野市)で2022年12月に着工した「大型水中ポンプ運転検査設備」が完工し、10日に竣工式を執り行ったと発表した。

 新設した検査設備は、近年多発している豪雨災害対策用途として、雨水排水分野向けの製品ラインアップ拡充を目的に、大型水中ポンプ(口径1,200mmまで)の運転検査用の水槽を工場敷地内に設置したもの。

 同設備にはソーラーパネルを設置する計画で、そこで得た電力を工場電力として活用することで、CO2排出量削減(52t-CO2/年)目的も含んでいる。

 新明和工業は、今後も豪雨災害による浸水対策に資する製品開発、および製造工程における環境保全を通じて、社会に貢献していく。

■大型投資 実施の背景
 現在、我が国では防災・減災を目的とした国土強靭化基本計画等さまざまな取り組みが推進されている。近年、気候変動による局地的豪雨や台風などに起因する大規模災害が頻発しており、中でも国土交通省がまとめた2019年の水害被害総額は約2兆1800億円に上ることから、国・自治体による水害対策が加速しており、これに伴い、浸水対策として大流量の排水が可能な雨水排水用大型水中ポンプの需要も高まっている。

 今回の設備投資は、雨水排水分野向け製品のラインアップを拡充する施策として、大型(大口径)水中ポンプの運転検査設備を増強したもの。

■環境への配慮
 新明和工業が開発する水中ポンプは、従来から「省エネ」をはじめ環境に配慮した製品設計に努めているが、今回新設した水槽の屋根にソーラーパネルを設置し、そこで得た電力を工場電力として活用する計画で、生産拠点のCO2排出量削減(52t-CO2/年)にも取り組んでいく。

<大型水中ポンプ検査設備の概要>
設置場所:兵庫県小野市匠台14番地(小野工場敷地内)
設備の容量・面積:水槽容量2,400m3、屋根面積1,000m2
投資金額:8.5億円
検査対応能力:ポンプ口径:1,200㎜ 最大吐出し量:250 m3/min
ソーラーパネル最大出力:146kW
運用開始時期:2024年7月

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