中村留精密工業、独自の切粉分断機能「トライアングルカット」を発表

 中村留精密工業(石川県白山市)は5月13日、新たに独自開発した切粉分断機能「トライアングルカット」を発表した。 「トライアングルカット」はこれまで揺動切削機能を使うことができなかった角スライド(滑りスライド)機にも適用することができる。今回の発表により、同社の全ての機種ラインアップに切粉分断機能を搭載することができるようになった。

 トライアングルカットとは、旋削加工の経路を三角形に動作させることにより、切粉を分断しながら加工する機能(オプション)。三角形の経路を描くことで刃先が被削材から離れ、エアカットするため切粉が分断される。

■開発の背景
 切削加工における切粉の問題は、生産現場にとって避けて通ることのできない問題の一つであり、現場の負担も大きい課題。機械とサーボ技術の進化に伴い、揺動切削機能が実用化され、切粉処理問題は簡単にプログラムで解決できるようになったが、動作が高速である揺動切削では、損傷の危険性のある角スライド機には適用が難しい状況があった。
「角スライド機でも対応できる揺動切削は無いのか」という顧客からの問い合わせが多く、この課題に応えるべく切粉を確実に分断させる方法を模索し、開発したのがトライアングルカット。特殊なプログラムにせず、既に使っている加工プログラムに簡単な追記を行うことで切粉分断動作ができるように工夫した。

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