㈱クボタは5月24日、医薬品製造向けの重量式フィーダの新製品を日本市場に投入すると発表した。同製品を通じて、医薬品の安定供給に貢献していく。
■市場投入の背景
クボタは、さまざまな産業分野で原料を定流量供給*1する際に使用される、重量式フィーダに強みを持っている。製造業の効率化・自動化が世界的に進むのに合わせて、フィーダ市場は成長が見込まれており、クボタはクボタブラベンダーテクノロジーGmbh(本社:ドイツ ヴェストファーレン州)を2022年に子会社化するなど事業体制の強化を進めている。
特に医薬品分野は今後、フィーダの需要拡大が見込まれる産業分野。医薬品製造は、バッチ式生産2から連続式生産3へと移行し、生産ラインの効率化及び開発期間の短縮を図ることが業界のトレンドになっている。特に錠剤などの固形製剤の製造においては、原料を正確に計量しながら、連続して生産ラインに供給し続けることが可能な重量式フィーダが、連続式生産を実現する上でのキーコンポーネントとされている。。
今回日本で市場投入する新製品は、医薬品製造用に専用設計された機種。医薬品製造では意図しない材料の混入を防ぐために、生産品目を変更する際などに製造装置ラインの分解・洗浄が行われる。新製品のフィーダは、高い原料供給精度を誇ることはもちろんのこと、粉状の原料が触れる部分を容易に分解・洗浄しやすい特殊構造を採用しており、医薬品の安全性と生産性の向上に寄与する。
*1.1時間あたり〇kgというように設定した量を連続して供給し続けること
*2.原料計量、混合などの各工程が分離され断続的に生産する方式
*3.設定した単位時間当たりの流量で連続して供給し続ける方式
<製品概要>
製品名:DDSR20
流量設定範囲 :1.0~139L/h
ホッパ容量:5/10/20Lの3タイプから選択が可能
発売開始時期:2024年6月よりデモ受注開始