コベルコ建機は5月21日、ドローンを活用した移動式クレ ーンの点検ソリューション「K-AIR REAL」(ケイ・エア・リアル)を新たに開発し、5 月末より提供すると発表した。
クローラクレーンはブームを立ち上げると数十メートル以上にもなるため、通常は地上面にブームを伏せて点検が行われる。ブームを地上に伏せるスペースのない狭隘な現場では、地上面から双眼鏡で確認する手法が一 般的だが、見えない部分が多いという課題があった。この課題を解決するために開発したのが、「K-AIR REAL」。ドローンの自動飛行機能を活用して確実に狙った場所を撮影でき、撮影予定の画角やアングルを 3D シミュレーションシステム上で事前に確認できるので、高所の点検作業を短時間で行える。
■確実に狙った箇所を撮影でき、複雑な形状の撮影にも対応
ドローン本体に搭載するカメラのズーム、チルト、パン機能を利用して、特定箇所に対する静止画や動画の撮影が可能。解像度を幅広い選択肢の中から選択でき、高解像度での撮影も行える。 一般的なドローンの自動飛行アプリでは立方体などあらかじめ決められた形状の撮影のみ可能だが、
「K-AIR REAL」では移動式クレーンの点検における作業姿勢や休車姿勢など複雑な形状の撮影にも対応している。
■事前シミュレーションで撮影画像の確認ができ、効率よい撮影を実現
3D シミュレーションシステム上で自動飛行経路を事前設定することで、撮影箇所を特定して、どのような画像が撮れるかをあらかじめ確認できる。そのため、短時間で撮影でき、再撮影の手戻りをなくせる。また、 自動飛行中でも手動で任意の部分を追加撮影できる。自動飛行経路が前回同一であれば、前回撮影時の画像と 同じ画角で比較でき、同一部位の経年変化を確認することも可能。
■移動式クレーンの点検以外の他業務にも利用可能
3D モデルがあれば、移動式クレーンの点検業務に限らず、さまざまな設備を撮影対象にできる。港湾に設置されるクレーンや各種屋外工場設備の点検、建設現場内の特定箇所からの定点撮影などにも活用できる。
今後、顧客からの要望に応じて、撮影画像の管理ツールの提供など、「K-AIR REAL」の機能やサービス の拡充に取り組んでいく。
なお、5月22日(水)から24日(金)まで幕張メッセで開催される「第6回 建設・測量生産性向上 展(CSPI-EXPO)」のコベルコ建機ブース(1 ホール「05-11」)にて、「K-AIR REAL」を展示さる※1。
※1 パネル展示と、担当員より事前設定やシミュレーション、撮影できる動画・静止画などについて説明を行う。
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