油研工業が5月15日に発表した2024年3月期(2023年度)連結業績によると、売上高は295億1千1百万円(以下、前期比2.9 %増)、営業利益は13億7千8百万円(22.1%増)、経常利益は16億3百万円(25.8% 増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億8千5百万円(42.6%減)となった。親会社株主に 帰属する当期純利益が前期に比べ、5億8千3百万円(42.6%)減少となったが、これは、前年度 には、特別利益に連結子会社ユケン・インディアLTD.の本社移転に伴う土地譲渡益15億8千9百万等が含まれていること、また、2023年度には、特別損失に非連結子会社YUKEN NORTH AMERICA CORPORATION (本社:米国カリフォルニア州)の株式について、実質価額が著しく減少したため、評価減を行い、子会社株式評価損1億9千6百万円を計上したことが主因となっている。
2023年度における世界経済は、ウクライナ危機の長期化を背景に、原材料・資源価格の高騰、また世界的な金融引き締め、中東情勢の緊迫化、中国経済の先行き懸念等、予断を許さない状況となっている。わが国経 済においては、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が変更されたことにより社会経済活動の正常化が本格化し、全体としては回復基調で推移したものの、資源価格高騰、物価上昇、急激な円安等、先行きは不透明な状況となっている。
■今後の見通し
今後の見通しについては、2025年3月期の世界経済は、中国の成長鈍化や欧米における金融引き締め効果の顕在化などにより減速感が強まり、依然として不透明な状況が続くことと見込まれている。このような状況のもとで、2025年3月期の連結業績予想については、日本および中国市場の緩やかな回復、 インド市場における堅調な設備投資への対応を図ることで、2025年3月期(2024年度)の連結業績については、売上高335億円(前期比13.5%増)、 営業利益16億円(16.6%増)、経常利益14億円(12.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億2千万円(4.4%増)を予想している。
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