㈱タダノが5月14日に発表した2024年12月期第1四半期(1〜3月)連結業績によると、日本向け売上高は、建設用クレーン・車両搭載型クレーン・高所作業車が減少し、215億4千6百万円(以下、前年同期比 83.3%)となった。海外向け売上高は、北米を中心に増加し、409億1千3百万円(104.9%)となった。この結果、総売上高は624億6千万円(96.3%)、海外売上高比率は65.5%となった。
売上は減少したが、売価改善や為替等の影響もあり、営業利益は56億2千5百万円(159.5%)、経 常利益は46億6千7百万円(前年同期比157.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、20億1千4百万円(237.8%)となった。
第1四半期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策効果もあり、緩やかに回復した。海外においても、一部地域に弱さがみられるものの、景気は緩やかに回復した。 一方で、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き不透明感に加え、地政学的リスクの高まり、物価・人件費をはじめとしたコスト増加等もあり、世界経済の下振れが懸念される。
タダノの関連業界は、日本では、大規模工事が実施・計画されているものの、慢性的なオペレーター不足や本年4月1 日から適用される労働時間上限規制の影響見極めの動きもあり、需要は減少した。海外においては、オセアニア・アフリカを除く全ての地域で需要は大幅な増加となった。
■セグメント別の状況
セグメント別とは、タダノ及び連結対象子会社の所在地別の売上高・ 営業利益であり、仕向地別売上高とは異なる。
1)日本:日本向け売上高は、建設用クレーン・車両搭載型クレーン・高所作業車が減少、海外向け売上高は増加した結果、売上高は421億8千6百万円(94.2%)、営業利益は73億7百万円(125.7%)となった。
2)欧州:建設用クレーンの需要が増加する中、生産制約の解消途上にあることと、販売機種構成の変化もあり、売上高は169億2千7百万円(86.0%)、営業利益は29億7千4百万円の損失(前年同期35億4千6百万円の 営業損失)となった。
3)米州:建設用クレーンの需要が増加する中、売上高は237億6百万円(119.0%)、営業利益は13億4千7百万円(76.3%)となった。
4)オセアニア:建設用クレーンの需要が減少する中、売上高は25億5千3百万円(97.1%)、営業利益は1億9千万円(58.7%)となった。
5)その他:建設用クレーンの需要が増加する中、売上高は14億4千3百万円(115.5%)、営業利益は4千4百万円(21.3%)となった。
■主要品目別の状況
1)建設用クレーン:日本向け売上高は、需要が減少し、101億4千8百万円(82.5%)となった。海外向け売上高 は、オセアニア・アフリカを除く全ての地域で需要が大幅に増加する中、334億3千6百万円(104.3 %)となった。
この結果、建設用クレーンの売上高は435億8千5百万円(98.2%)となった。
2)車両搭載型クレーン:日本向け売上高は、トラック登録台数の減少が車両搭載型クレーンの販売にも影響し、37億2千3百万円(98.9%)となった。海外向け売上高は、6億4千7百万円(123.8%)となった。
この結果、車両搭載型クレーンの売上高は43億7千1百万円(102.0%)となった。
3)高所作業車:トラックシャシ供給制約が、高所作業車の販売にも影響し、売上高は27億9千5百万円(63.6%)となった。
4)その他:部品、修理、中古車等のその他の売上高は、117億8百万円(98.9%)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2024年12月期の連結業績予想については前回予想(下記)のとおり。
売上高3,150億円(以下、前期比12.4%増)、営業利益200億円(同9.0%増)、経常利益170億円(同3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益95億円(同22.2%増)。
㈱タダノの2024年12月期第1四半期決算短信
決算説明資料
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