日立建機のブラッドケン社、太陽光・風力発電事業者コンティニウム社に出資

・インド・コインバトール工場の使用電力のうち、83%を再生可能電力に切り替え

    日立建機は3月13日、100%子会社で、鉱山機械向け部品を製造する Bradken PTY Ltd(オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州、以下、ブラッドケン社)が、インド・コインバトール工場における CO2 排出量の削減を目的に、太陽光、風力発電事業者 Continuum Green Energy (India)(以下、コンティニウム社)グループの Dalavaipuram Renewables Private Limited(ダーラヴァイプラム リニューア
ブルズ)と Watsun Infrabuild Private Limited(ワトソン インフラビルド)にそれぞれ 0.49%と 0.19%出資し、太陽光・風力で発電した電力の利用を 2024 年 4 月より開始すると発表した。

 これにより、コインバトール工場の電力消費量の約 47%にあたる年間約 13.8GWh をコンティニウム社から供給される太陽光発電と風力発電で賄う。2022 年 12 月に社外発表した太陽光発電事業者Enerparc AG グループからの太陽光発電による再生可能電力 36%と合わせてコインバトール工場全体での再生可能電力比率を 83%に引き上げ、年間 CO2 排出量を約 19,200 トン削減する。

 コンティニュアム社は主に商業・産業(C&I)消費者に向けて、再生可能エネルギープラットフォームを提供している。インドの再生可能エネルギー事業に特化しており、これまでに 175 社以上との取引実績がある。

 インドは経済発展に伴い、電力需要は 2030 年まで年率平均 4~5%*増加すると見込まれている一方、慢性的な電力不足により、電力供給は不安定な状況。また、石炭での火力発電や自動車の排気ガスによる大気汚染が問題になっている。そのような状況下、インド政府は、再生可能エネルギーによる発電量を全発電量の 6 割とする目標を掲げており、再生可能エネルギーの導入促進計画として、2030 年までに 450GW(水力発電 60GW を含めた場合 510GW)の導入を目標にしている。

*エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)および JMK リサーチ社による予測。

 日立建機グループは生産工程での CO2 排出量を 2030 年度に 45%削減(2010 年度比)することを目標に掲げている。また、2050 年までにバリューチェーン全体を通じてのカーボンニュートラルをめざしており、今後も、国内外の生産拠点とグループ会社のすべてで環境に配慮したものづくりを推進していく。

■ブラッドケン社インド・コインバトール工場概要
拠点名:Bradken India Private Limited
所在地:Chettipalayam – Palladam Road, Orathukuppai Coimbatore, India 641 201
従業員数:425 人
生産品目:ミルライナー(鉱山現場の選鉱工程で用いる鉱物処理装置の内壁に取り付ける
鋳物製の消耗部品)

■コンティニウム社概要
正式名称 :Continuum Green Energy (India) Pvt Ltd
代表者名 CEO:Arvind Bansal
本社所在地 :Delphi,C Wing, Hiranandani Business Park, Orchard Avenue Powai. Mumbai –
400076, India
従業員数 :約 200 人
事業概要 :再生可能エネルギーの発電

■関連情報
 2022 年 12 月 13 日 :ブラッドケン社が太陽光発電事業者エナパークグループに出資

■日立建機について
 日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカー。新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生(部品・本体)、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションを顧客に提供する真のソリューションプロバイダーとして、顧客と共に成長をめざします。世界に約 25,000 人の従業員を擁し、2022 年度(2023 年 3 月期)の連結売上収益は 1 兆 2,795 億円、海外売上収益比率
は 82%。

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