三井化学(東京都中央区)は2月26日、難黄変コート用硬化剤の需要増に対応するため、大牟田工場内のXDI(メタキシリレンジイソシアネート)プラントの生産能力を増強すると発表した。これにより、国内の生産能力は20%増強される見込み。
XDIは、三井化学が世界に先駆けて事業化した特殊イソシアネート。「高屈折率」かつ「耐久性」に優れたメガネレンズ材料として、また「難黄変」「速硬化性」に優れたコーティング・機能材料として、広く認知されている。特に安全性の高い食品包装用接着剤、太陽電池やスマートフォンなどに使用される特殊インキ・コーティング材料、安全性の高いマイクロカプセル等の用途では、QOLニーズや異種材料からの切り替えによる更なる需要拡大が見込まれることから、大牟田工場の既存XDI生産設備を増強する。
三井化学は、長期経営計画VISION 2030においてコンバーティング領域の環境ニーズへの対応を掲げており、今回の増強により顧客への安定供給を確保するとともに、今後も供給体制の構築を積極的に行っていく。
<増強内容>
対象製品:XDI(メタキシリレンジイソシアネート)
所在地:大牟田工場(福岡県大牟田市)
増強後の生産能力既存生産能力より20%増
スケジュール:着工:2024年2月、完工:2025年7月
営業運転開始:2025 年9月 (予定)