川崎重工業は2月21日、「高圧水素減圧弁」が、ドイツ世界最大手商用車メーカーの新型燃料電池都市バスに採用されたと発表した。
同製品は、燃料電池都市バスに搭載された水素タンクから供給される350気圧の高圧水素ガスを、燃料電池スタック※1内で使用可能な圧力近傍まで減圧する重要な役割を果たす。高精度のガスコントロール技術による効率的な減圧と、発電時の水素ガス圧力の安定性をもたらすことで、省スペースかつエネルギーの利用効率改善による燃料電池都市バスの航続距離の伸長に寄与し、さらに寿命20年相当の耐久性試験をクリアする高い信頼性を備えている。
同製品は、川崎重工が長年に亘り水素製品で培った技術力と経験を生かして開発され、2018年には量産型燃料電池車向けに採用された。その信頼性と技術力が高く評価され、今回新たに新型燃料電池都市バス向けにも採用されるに至った。
川崎重工は2030年に向けた将来像を定めた「グループビジョン2030」において、注力分野の一つとして「エネルギー・環境ソリューション」を掲げている。今後もクリーンエネルギーである水素の普及・活用を通じて世界の脱炭素化の取り組みに貢献していく。
※1:燃料電池スタック:水素と酸素の化学反応を利用して発電する装置のこと。
コメントを投稿するにはログインしてください。