クボタと栗本鐵工所が二次電池の電極スラリー向け連続式生産システムの共同開発を開始

 ㈱クボタ㈱栗本鐵工所は、2月20日、原料を定流量供給*1するフィーダと原料を均一に混ぜ合わせる二軸混練機を組み合わせた「二次電池の電極スラリー向け連続式生産システム」の共同開発を開始したと発表した。今後、高効率の連続式生産システムを開発し、二次電池の安定供給に貢献していくことで、電動化の推進やカーボンニュートラル社会の実現をめざしていく。

 各国で脱炭素化に向けた取り組みが推進される中で、電気自動車(EV)などに使用される二次電池の需要が拡大している。それに伴い、二次電池の電極の生産方式も現在主流のバッチ式生産2から、より効率的な連続式生産3への転換が進みつつある。

 二次電池の電極スラリーは活物質に導電助剤やバインダーなどの原料を混ぜ合わせてつくられ、均一に混ぜ合わせることで高い電池性能を得ることができる。そのため、原料をいかに安定的かつ連続的に計量・混練できるかが二次電池の品質と生産効率を左右する重要な要素となっている。

 クボタは、さまざまな産業分野で原料を定流量供給する際に使用される「重量式フィーダ」に強みを持っている。一方、栗本鐵工所は、フィーダから供給された原料を短時間で均一に混練できる「連続式二軸混練機」で国内トップシェアを維持している。そこで両社はお互いの知見を組み合わせ二次電池の電極スラリーに最適化した連続式生産システムの共同開発を開始した。

 今後、両社で二次電池の安定供給に貢献していくことで、電動化の推進やカーボンニュートラル社会の実現をめざしていく。

*1.設定した単位時間当たりの流量で連続して供給し続けること
*2.原料計量、混練などの各工程が分離され断続的に生産する方式
*3.各工程が繋がり連続的に生産する方式

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