テルモ、プエルトリコ工場に新棟建設

・3,000万米ドルを投資し、血管内治療用の止血デバイスの生産能力を向上

 テルモ(東京都渋谷区)は2月15日、プエルトリコ工場(所在地:カグアス)に新棟を建設し、血管内治療用の止血デバイス「アンジオシール(Angio-Seal)」の生産能力を向上させると発表した。

 新棟建設と生産設備導入に関する投資額は約3,000万米ドル(約45億円、150円換算)であり、新棟の竣工は2025年夏を予定している。新棟では既存の生産棟の約3倍の床面積を確保し、止血デバイスのグローバルな需要拡大に応えるとともに、将来の更なる生産能力拡充にも備える。なお、既存の生産棟は新棟稼働後にリノベーションを行い、事務所として活用する予定。

 血管内治療では、太腿の付け根の血管(大腿動脈)や手首の血管(橈骨動脈:とうこつどうみゃく)からカテーテルを挿入して治療を行う。止血デバイスは、カテーテルを挿入する穿刺部からの術後の出血を止めるための医療機器であり、止血時間の短縮と患者さんの早期退院に貢献する。アンジオシールは大腿動脈の穿刺部止血に使用される製品。

 テルモは2017年にプエルトリコ工場を取得して以来、同工場で一貫してアンジオシールの生産を手掛けている。同工場で生産された製品は日本を含むグローバル市場に供給されている。

 テルモは世界に34の生産拠点を有し、160以上の国・地域へ高品質な製品を安定的かつ迅速に供給するサプライチェーンを構築している。今後もオペレーションの高度化を追求し、人々の健康といのちを支える価値ある製品やサービスをグローバルに提供することで、「医療の進化」と「患者さんのQOL向上」に貢献している。

■テルモ概要
 テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
 国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
 テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

 ニュースリリース
 *リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。