SMCが2月13日に発表した2024年3月期第3四半期(4〜12月)連結業績によると、売上高は、582,619百万円(前年同期比7.1% 減)となった。所在地別では、主に中華圏が前年同期比で17%減少した。また販売先業種別では、 半導体業界向けの低調が続いていることが主な減収要因だった。
営業利益は155,191百万円(同21.5%減)となった。製品等販売量の減少、及び原価率の上昇による売上総利 益の減少、並びに人件費の増加、旅費交通費の増加、減価償却費増加、及び研究開発費の増加等による販売費及び一般管理費の増加が、主な減益要因。経常利益は185,594百万円(同20.8%減)となった。上述の影響に加え、為替差益が減少したことが、主な減 益要因。税金等調整前四半期純利益は186,631百万円(同21.3%減)となった。上述の影響に加え、前年同期に相対的に多くの投資有価証券を売却しその売却益を計上したが、第3四半期連結累計期間では投資有価証券 の売却が少なかったことが、主な減益要因。親会社株主に帰属する四半期純利益は137,304百万円(同21.0% 減)となった。
第3四半期連結累計期間においては、長期化するウクライナでの戦争、中東での紛争勃発、世界的な金融引き締めの動き、米中関係の冷え込み、中国経済の減速懸念などから先行 き不透明感が強まり、幅広い業種において設備投資を手控える動きが続いた。
自動制御機器(空気圧機器)の需要は、半導体・電機関連は、日本・アジア・北米など各地域で設備投資の抑制・先送りの動きが継続した。自動車関連は、欧米を中心にEV関連投資はあったが、前年度は高水準だった中華圏の EVバッテリー需要が大きく落ち込むなど、総じて低調に推移した。工作機械関連は半導体関連需要の不振や中国の景気減速などにより、調整局面が続いた。医療機器関連、食品機械関連及びその他の業種向けは、コロナ後の新たな省人化・自動化需要はあるものの、伸び悩んだ。
このような環境においてSMCグループは、「2026年度 売上高1兆円」を達成するため、国内外において製品供給体制の強化のための設備投資を積極的に推進するとともに、顧客のCO2排出量削減に貢献できる新製品開発や ソリューション提案、BCP体制の構築、グローバル人材の活用などの課題に引き続き取り組んだ。
なお、設備投資は従来の1,200億円から1,000億円に修正した。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2024年3月期の通期連結業績予想については、直近の受注推移などを踏まえて、2023年5月15日に公表した内容を下記に変更した。
売上高767,000百万円(前期比7.0%減)、営業利益201,000百万(同22.2%減)円、経常利益232,000百万円(24.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益170,000 百万円(24.3 %減)。
新たな業績予想の前提とした通期の予想平均為替レートは、1米ドル=145円、1ユーロ=154円、1人民元=19円80銭で変更していない。
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