古河機械金属の機械事業、23年4〜12月売上は1.1%増の610億円、23年度予想は1.8%減の841億円

 古河機械金属が2月9日に発表した2024年3月期第3四半期累計(4〜12月)連結業績によると、売上高は、1,420億34百万円(前年同期比 9.5%減)、営業利益は、66億68百万円(同10.2%増)となった。うち産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、609億95百万円(同 1.1%増)、営業利益は、39億34百万円(同 12.6%増)となった。

 古河機械2024年3月期第3四半期データ(機械事業)

<産業機械>

 産業機械部門の売上高は、100億15百万円(前年同期比17億13百万円減)、営業損失は、2億86百万円(前年同期は3億63百万円の利益)となった。第3四半期連結会計期間末の受注残高は、橋梁において八王子南バイパ ス大船寺田高架橋などの受注があり、前年度末に比べ増加した。売上高については、マテリアル機械 は、プラント工事の販売減により減収となり、ポンプ設備についても減収となった。コントラクタ事業は、橋 梁の清水IC第3高架橋鋼上部工事や東海環状大安高架橋などについて、出来高に対応した売上高を計上したが、 大型プロジェクト案件の工事減により、減収となった。営業損益については、マテリアル機械においてプラン ト工事の遅延等に伴う追加原価の発生があり、損失計上となった。

<ロックドリル>

 ロックドリル部門の売上高は、299億95百万円(前年同期比22億14百万円増)、営業利益は、32億58百万円(前年同期比12億39百万円増)となった。国内については、油圧クローラドリル本体の出荷増および整備事業の 受注増により、増収となった。海外については、油圧ブレーカは、北米への出荷が増加し、油圧クローラドリ ルは、引き続き需要が旺盛な北米に加えアフリカへの出荷が増加した結果、円安による増収効果もあり、増収となった。

<ユニック>

 ユニック部門の売上高は、209億85百万円(前年同期比1億41百万円増)、営業利益は、9億62百万円(前年同期比1億49百万円減)となった。国内については、トラックの生産遅延が回復傾向となり、前年同期と比べトラ ック供給台数が増加したことにより、ユニッククレーンの出荷が増加し、増収となったが、鋼材など原材料価 格の高騰等に対して、値上げ前の製品の出荷が続いた結果、原価率が悪化し、減益となった。海外について は、中国、東南アジア、欧州などへの出荷が減少し、減収となった。

■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 前回(2023年11月9日)発表の業績予想との比較において、売上高および営業利益を下方修正している。ロック ドリル部門では、国内の出荷が堅調で増収増益となる見込みだが、産業機械部門では、マテリアル機械においてプラント工事の遅延等に伴い追加原価が発生したことにより、ユニック部門では、ユニッククレーンの出荷が予想を下回ること、および鋼材など原材料価格の高騰等の影響で原価率が悪化していることにより、減収減益となる見込みで、機械事業全体では、減収減益となる見込み。

 金属部門では、第3四半期連結累計期間までの業績を主因 として、増収増益となる見込みだが、電子部門では、半導体サイクルの回復の遅れにより、減収減益となる見込みで、素材事業全体では、増収減益となる見込み。なお、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益については、前回発表を据え置いている。

 2024年3月期の通期の全社業績予想については、売上高は1,893億円(前期比11.6%減)、営業利益90億円(同0.4%減)、経常利益105億円(同12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益165億円(同165.6%増)となる見込み。

 うち機械事業部門の売上高は、841億円(同1.8%減)営業利益は61億円(同7.6%減)の見込み。

 古河機械金属の2024年3月期第3四半期決算短信