・営業利益予想12億円は変えず
㈱加藤製作所が2月13日に発表した2024年3月期第3四半期(4〜12月)連結業績によると、売上高は、建設用クレーンの主要部品供給不足や中国市場が低迷したものの、中国を除くアジア市場や米州において販売が堅調に推移した結果、403億6千5百万円(前年同期比102.5%)となった。損益については、昨年度から取り組んでいる収益性改善施策が奏功し、営業利益8億8千7百万円(同120.5%)、経常利益は為替影響や不動産賃貸収益等もあり17億2千8百万円(同139.0%)、固定資産売却 益など特別利益もあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は28億7千7百万円(同134.2%)となった。
第3四半期連結累計期間における我が国経済は、世界的なインフレ影響による資源・資材価格の高騰や地政学 的問題継続の影響を受けつつも緩やかな回復が継続した。世界経済は、欧米では、経済活動が活発化するなかでインフレが落ち着きつつあり、中国においては、建設需要の落ち込みが継続するなど、依然として不透明な状況。このような状況下、同社グループは、2022年度を新たな中期経営計画の初年度として、中期経営計画の基本方針として掲げた「収益性改善・強化」「財務体質の改善」「将来の基盤構築」に取り組んでいる。
■セグメント別の経営成績
①日本:国内向け建設用クレーンは、受注は好調なものの、主要部品供給不足の影響もあり、売上高は201億6百万円 (前年同期比93.5%)となった。海外向け建設用クレーンは堅調に推移し、売上高は35億4千2百万円(同140.2%)となった。
国内向け油圧ショベル等の売上高は、競争激化による影響を受け、57億4千3百万円(同96.0%)となった。海外向け油圧ショベル等の売上高は、北米向けが堅調に推移し61億1百万円(同142.1%)となった。
よって日本の売上高は361億5千1百万円(同103.2%)となり、セグメント利益は17億5千5百万円(同162.3%)となった。
②中国:中国においては、建設需要の低迷により厳しい販売環境が継続しており、売上高は14億9千4百万円(同79.3%)となり、セグメント損失は8億8千8百万円(前年同期はセグメント損失5億8千9百万円)となった。
③欧州:欧州においては、売上高は38億9千9百万円(同106.2%)と前期の水準を維持したものの、材料高騰の影響を受けセグメント利益は1百万円(同2.2%)となった。
④その他:その他地域においては、KATO WORKS(THAILAND)CO.,LTD.の操業停止により売上高は発生しておりません(前年同期は1億6千3百万円)。セグメント損失は6千2百万円(前年同期はセグメント損失9千1百万円)となった。
■主要品目別売上高の状況
①建設用クレーン:建設用クレーンは受注好調なものの、主要部品供給不足の影響もあり、国内売上高は、201億6百万円(前年同期比93.5%)となった。海外売上高は、アジア市場での販売強化により35億9千3百万円(同138.6 %)となった。よって、建設用クレーンの売上高は237億円(同98.4%)となった。
②油圧ショベル等:油圧ショベル等は弾力的な販売活動により、国内売上高は57億4千3百万円(同96.0%)と前期の水準を維持した。海外売上高は米州を中心に販売が好調に推移し102億6千4百万円(同120.1%)となった。よって、油圧ショベル等の売上高は160億7百万円(同110.2%)となった。
③その他:その他については、6億5千7百万円(同89.1%)となった。
■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
最近の業績動向を踏まえ、2023年5月12日に公表した2024年3月期の通期連結業績予想を下記のとおり修正した。
売上高560億円(前期比2.7%減)、営業利益12億円(同4.7%減)、経常利益 17億円(同8.9%%減)、親会社株主に帰属する当期純利益22億円(同8.4%減)。
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