日本カーリット、電池試験所新試験棟の建設に着手

 カーリットホールディングスは1月30日、連結子会社である日本カーリット(東京都中央区)が、電池試験所第二試験棟の建設計画に着手し、4 月より工事を本格化すると発表した。

■電池試験事業について
 日本カーリットは、産業用爆薬、発炎筒、ロケット用固体推進薬原料、紙パルプ漂白剤などを手掛けており、これら製品の評価を行うため1982 年に民間初となる危険性物質の総合評価機関として危険性評価試験所の稼働を開始した。
 技術進化と市場環境の変化により、リチウムイオン二次電池などの蓄電池の充放電サイクル試験・性能試験などのニーズが高まり、電池試験事業は、危険性評価試験とあわせ総合的な評価サービスの提供体制を確立するため、2013 年にスタートしたサービス。

■電池試験所 新試験棟 建設計画着手の背景

 2050 年のカーボンニュートラル達成目標に向け、世界的に電気自動車の開発が進んでおり、今後さらに加速する動きのなか、電池試験設備の増設を検討してきた。同社グループは、2022 年度を初年度とした中期経営計画「Challenge2024」における戦略の一つに「成長事業の加速化」を掲げており、大容量リチウムイオン電池、固体電池などに代表される次世代電池の評価サービスは、事業ポートフォリオにおける成長事業と位置付けている。

 ますます活発化する自動車メーカー・電池メーカーの開発動向に鑑み、新試験棟(第二試験棟)の建設工事および付帯する設備工事を本格化する。受託可能な試験件数を増やすとともに、顧客のニーズに応え、信頼してもらえる総合電池評価サービスの提供を目指していく。

<計画の概要>
立地:日本カーリット 群馬工場内(群馬県渋川市半田 2470番地
工事期間:2024 年4 月~2025 年度(予定)
全面操業:2025 年度より(予定)
投資内容:電池試験所新棟、電池試験設備など工事期間を通じて約15 億円

 ニュースリリース