牧野フライス、23年4~12月期売上は1.5%減の1,630億円、通期予想は2,170億円(4.8%減)に修正

 ㈱牧野フライス製作所が1月31日に発表した2024年3月期第3四半期(4~12月)連結業績によると、売上高1,629億92百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益121億56百万 円(同4.7%増)、経常利益138億43百万円(同4.7%増)、純利益112億70百万円(同6.6%増) となった。

 また、4~12月期の受注は1,596億89百万円(前年同期比21.6%減)となった。 第3四半期(10〜12月)は512億80百万円(前年同期比4.1%減)と前年同期を下回った。顧客が設備投資を控える動きは継続しているが、前年同期比での減少幅は縮小してきており、前四半期比では2.0%増加した。

 牧野フライス2024年3月期第3四半期データ

<セグメントI (「個別」および国内連結子会社 )>
 牧野フライス製作所の国内受注は、前年同期を下回った。半導体製造装置を中心とした部品加工向けの回復が想定よりも遅れている。

<セグメントII ( MAKINO ASIA PTE LTD )>
 アジアの受注は前年同期を下回った。中国は自動車および一般機械の部品加工向けが減少し、前年同期を下回った。新エネルギー車など一部の産業における顧客の設備投資は継続している。インドは前年同期並みとなった。航空機向けは増加した。

<セグメントIII ( MAKINO INC. ) >
 アメリカの受注は前年同期を下回った。高金利により顧客の設備投資を控える動きが継続している。航 空機向けは前年同期比では減少したが、引き合いは好調。医療関連の部品加工向けは堅調に推移した。

<セグメントIV ( MAKINO Europe GmbH ) >
 ヨーロッパの受注は、自動車や一般機械の部品加工向けおよび航空機向けを中心に減少し、前年同期を下回った。ドイツを中心に景気が低調なため、顧客の設備投資に慎重な姿勢が継続した。引き合いのある航空機や半導体製造装置向けの受注確保に努める。

 2023年10月に5軸制御立形マシニングセンタ「DA300」を大型化し、最新の機能を搭載した新製品「DA500」を発売した。半導体製造装置など、部品の大型化や加工工数の増加が進む産業の生産現場における課題に対応した機械。大物部品の5軸加工に加え、省スペースでの自働化や旋削機能による工程集約が可能。さらに独自の制御技術eSTABILIZERなどにより、消費電力の削減に貢献する。大型化する部品の加工において、機械設置面積あたりの生産性と時間あたりの生産性を追求した同製品の拡販に努める。

■連結業績予想に関する定性的情報

 通期の連結業績予想は、為替レートが前回想定レートに比べ円安に推移したため、2023年7月31日に公表した業績予想を下記に修正した。

 売上高2,170億円(前期比4.8%減 )、営業利益148億円(同15.4%減 )、経常利益167億円(同16.1%減)、親会社株主に帰属す る当期純利益134億円(同16.6%減)。

 牧野フライス製作所の2024年3月期第3四半期決算短信