アルフレッサ ファーマ、群馬工場に新たな医薬品製造棟建設

・受託製造強化とトータルサプライチェーンサービスの強化と拡大つなげる

アルフレッサ ホールディングス(東京都千代田区)の子会社で医薬品等製造事業を行うアルフレッサファーマ(大阪市中央区)は、1月30日、群馬工場(群馬県太田市)における新たな医薬品製造棟の建設について、詳細設計が完了したと発表した。

■建設の趣旨
 アルフレッサグループは、「22-24中期経営計画 未来への躍進 ~進化するヘルスケアコンソーシア
ム®~」のグループ経営方針において「新たな価値の創造」を掲げ、医薬品の開発から製造、販売、物
流、PMS※1まで一貫して担うトータルサプライチェーンサービスの構築を進めている。

 アルフレッサ ファーマは、医薬品の製造・販売および診断薬・医療機器・医薬品原材料の製造・輸出
入・販売に加え、2005 年の薬事法改正により医薬品製造の全面外注化が可能になったことを受け、2009 年から医薬品・医薬部外品等の受託製造を本格化している。同社は、製造委託に関する顧客ニーズに対応すべく、より効率的かつ高品質な製造体制を整えるため、新たな医薬品製造棟を建設することを決定し、設備の設計を進めてきた。同製造棟の建設により、低分子医薬品の製造能力の増強や、新たに高薬理活性製剤※2の受託製造、および無菌製剤の検査・包装・試験受託への本格参入を図るとともに、アルフレッサグループのトータルサプライチェーンサービスにおける開発から製造までの機能の強化と拡大へとつなげる。

 アルフレッサ ホールディングスグループは、多様なモダリティの医薬品を、それらを必要としている医療機関や患者様に「安心」「安全」「誠実」に届ける体制をより強固にしていく。

※1 PMS(Post Marketing Surveillance):医薬品や医療機器が販売された後に行われる品質、有効性および安全性の確保を図るための調査

※2 高薬理活性製剤:少量で人体に強い薬効を与える高薬理活性物質から作られる医薬品

2.新たな医薬品製造棟建設の目的
(1)低分子医薬品の生産能力の増強
 新たな低分子棟の建設により、低分子医薬品の経口固形剤の製造能力を年間約20 億錠から約36億錠に拡大させる。また、医療用医薬品のみならず OTC 製剤にも対応する製造機器を揃える。

(2)高薬理活性製剤の受託製造体制の整備
 ハザード物質の高度な封じ込め機能を備えた高薬理活性棟の建設により、抗がん剤やホルモン製剤などの経口固形剤の受託製造を新たに行います。同施設の製造能力は最大で年間約 4 億錠。

(3)無菌製剤の検査・包装・試験受託体制の整備
 抗体医薬などに代表される無菌製剤の保管のために、無菌状態を保ち製品の品質を確保するクリーンルームとして冷蔵倉庫棟を建設する。バイアル、アンプル、シリンジなどの規格について、ラベリング、包装、保管、外観検査を行う。2-8℃の保管温度で約 160 パレットの保管が可能。

3.設備投資額(予定):総額 156 億円(建物、設備、備品等)
4.稼働開始(予定):2026 年 4 月

 ニュースリリース