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テスホールディングス、インドネシアのEFB ペレット製造工場で地鎮祭

 テスホールディングス(大阪市淀川区)は1月23日、連結子会社である PT PTEC RESEARCH AND DEVELOPMENT(インドネシア リアウ諸島州、以下、PTEC 社)が、1 月 22 日に、農作物残渣由来のバイオマス燃料である「EFB※1ペレット」の製造拠点となる工場の建設予定地(インドネシア 西ジャワ州)で地鎮祭を執り行ったと発表した。

■工場建設によって、インドネシアにおける EFB の有効活用を目指す

 テスホールディングスグループは、2018 年に農作物残渣をバイオマスペレットに加工するための研究開発拠点としてインドネシアにおいて PTEC 社を設立し、パーム油産業の代表的な未利用残渣物である EFB 等をはじめとする様々な「農作物残渣原料をバイオマスペレット化するノウハウ」を蓄積してきた。

 同工場は、これまで蓄積してきたノウハウを活かし、EFB ペレットの製造拠点としてインドネシア 西ジャワ州に建設するものであり、敷地面積は約9千㎡。操業開始は 2025 年5月頃を予定しており、操業開始後の年間生産量は約1万 t となる予定。生産した EFB ペレットは、インドネシア国営のパーム農園企業である PTPN グループが運営する製茶工場向けに供給を行う。PTPN グループの製茶工場で使用されている燃料の一部を EFB ペレットに変更することにより、PTPN グループのパームオイル工場で排出される EFB の有効活用に貢献できるものとなっている。また、インドネシアにおいて、EFBペレットを生産し、地産地消するような事例は初めてとなる※2。

 なお、工場は BOT 方式※3での運用としているため、一定の事業期間が終了した後は PTPN グループに工場の所有権を移転する予定としている。

 インドネシアは世界最大のパーム油生産国であり、パーム油産業はインドネシアの経済を支える重要な基盤となっている。その一方で、パーム油を搾油する際に大量に発生する EFB は、肥料や燃料等に利用される以外の大半は有効な活用方法が無いことから未利用のまま放置されており、土壌汚染や腐敗時の温室効果ガスであるメタンガス(メタンガスの地球温暖化係数※4は約 25)の発生が問題視されている。そのため、パーム油生産国では EFB の有効活用の方法が模索されている。

 テスホールディングスグループでは、これまでにも 2022 年 12 月に PTPN グループと「EFB ペレット製造事業」に関する協定書を締結※5し、インドネシア 北スマトラ島において本格的なペレット製造能力(想定製造能力:年間約 20 万 t)を持つ工場建設に向けて事業化調査を行う等、取り組みを進めている。新工場におけるノウハウや実績等を、北スマトラ島において進めている取り組みにも繋げていくことによって、今後、EFB の更なる有効活用を実現していく。

■今後の展開

 テスホールディングスグループは、「Total Energy Saving & Solution の実現により、世界的なエネルギー脱炭素化に貢献する」ことをパーパス(存在意義)とし、ESG とコンプライアンスを経営の根幹に位置付け、「再生可能エネルギーの主力電源化」「省エネルギーの徹底」及び「エネルギーのスマート化」の 3 つの事業領域に注力している。

 今後もテスホールディングスグループでは、PTEC 社における農作物残渣を利用したバイオマス燃料の製造事業を通して、循環型経済の実現や世界的なカーボンニュートラルの実現に貢献していく。

※1 EFB(Empty Fruit Bunch) :
アブラヤシからパーム油を搾油する際の副産物(残渣)である椰子空果房のこと。

※2 インドネシアにおける EFB ペレット製造に関する公開情報より当社調べ(2024 年1月 23 日現在)

※3 BOT 方式(Build Operate and Transfer) :民間企業が施設を建設・維持管理・運営し、契約期間終了後に公共へ所有権を移転する方式のこと。

※4 地球温暖化係数(GWP: Global Warming Potential) :CO₂を基準にして、その他の温室効果ガスがどの程度温暖化する能力があるか表した数字のこと。

※5 インドネシアの国営パーム農園企業 PTPN 社と「EFB ペレット製造事業」に関する協定書を締結しました(2022 年 12 月 23 日プレスリリース)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5074/tdnet/2217716/00.pdf

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