日立造船の子会社、バイオガスプラント関連設備を連続受注

・ 英国で計3件、循環型経済の実現に貢献

 日立造船は1月24日、100%子会社で、ごみ焼却発電プラントや再生可能ガスプラントの設計、 建設、保守、運営などを手がける Hitachi Zosen Inova AG(スイス、以下、HZI)が、英国でバイオガスプラントを多数所有、運営する Bio Capital 社より、既存のバイオガスプラ ントの機能を強化するため、バイオメタンや液化二酸化炭素(CO2)を製造する設備など2つの 案件を受注したと発表した。

 Bio Capital 社からは、昨年 9 月に同様にバイオガスプラント関連設備を受注しており、同社か ら計3件の受注となる。

 今回の2件の受注は、ロンドン北東部の East London とイングランド東部の Norfolk にあるプ ラントに設置されるもので、HZI は、East London の案件ではバイオガス精製設備(バイオガス から CO2 を分離しメタン濃度が高いバイオメタンを製造する設備)を、Norfolk の案件では CO2 を液化する設備などをそれぞれ納入する予定。また、昨年 9 月の受注は北アイルランド Dungannon のプラント向け案件で、CO2 液化設備を納入予定です。いずれの案件も、HZI は設備の設計と調達を担う。

 各プラントでは、従来より生ごみ・食品廃棄物などからバイオメタンや肥料、電力を作っているが、バイオガス精製により高純度のバイオメタンを製造することで発電以外にも利用できる ほか、精製過程で分離した CO2 は英国内の食品業界で活用される。

 このような領域での HZI の事業強化は、欧州で高まるバイオガス・バイオメタン需要に応えるとともに、気候変動に悪影響を与える CO2 の排出量を削減し、長期的な再生可能エネルギーの供 給に寄与するもの。

 日立造船グループは中期経営計画「Forward 25」において、750 億円規模の事業投資を計画してお り、バイオガス事業等を拡大していく計画。今回の一連の受注もその取り組みの一環であ り、グループ全体でバイオガス・バイオメタン関連の技術を活用し、サーキュラーエコノミー (循環型経済)の実現に貢献していく。

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