●年頭所感(2024年) 株式会社ジェイテクト 取締役社長 佐藤 和弘

 このたびの能登半島地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の1日も早い復興をお祈りいたします。

■2023年を振り返って
 昨年は、原材料高騰や中国市場の停滞などがある中、当社は全社一丸となった取り組みにより、原価改善が進み、損益分岐点を引き下げ、第2四半期決算では前年同期比で増収・増益となりました。事業利益は通期予想で800億円としていますが、原価改善を着実に進めれば、過去最高益の820億円も射程圏内となっています。

 また当社は、ONE JTEKTへ向け、これまで実施してきたブランド統一やジェイテクトの基本理念の制定に加え、昨年の春にジェイテクトグループでユニフォームを統一しました。さらには、グループ合同での入社式を初めて開催しました。こうした取り組みを通じて、着々とグループ間連携、ONE JTEKTが強化されつつあります。

 ジェイテクトグループの最大の強みは、各社それぞれが高度な要素技術を保有していることです。各社が持つ要素技術を組み合わせてシナジーを発揮すれば、これまで以上に新たな付加価値を生み出すことができると私は信じています。これからもグループ連携の活性化をより推進していきます。

 昨年10月には、基本理念の根底にある「貢献」を象徴するマスコットキャラクター「ジェイにゃん」と「テクニャン」を発表しました。私たちジェイテクトは、地球・世の中・お客様への貢献を基本理念の最上位に掲げており、その「貢献」を花言葉とする「ネコノヒゲ」をモチーフに、ヒゲに特徴のある猫のマスコットキャラクターを公募し、ジェイにゃん、テクニャンが生まれました。ぜひ、ジェイにゃん、テクニャンに親しみを持って広めていただけたらと思います。

■2024年に向けて
 かつて最高益を出した2016-2017年頃、当社の業績をけん引していたのは中国市場でした。しかし昨今、中国市場変化は激しく、中国系自動車メーカーが台頭し、その波はアジア諸国にも広がりつつあります。数年前と現在では市場環境は大きく変化しています。このように環境が目まぐるしく変化していく中、私たちはどう生き抜くか。一言でいえば「競争に勝つ」。これ以外にありません。そのために「世界一の競争力」「スピード」をキーワードとして、この厳しい時代を生き抜いていかなければなりません。

 今年で、ジェイテクトが誕生して18年が経ちました。人間だと18歳、成人になったということです。18歳は大人でありながら、まだまだ若く、有り余るほどのエネルギーを持っています。このエネルギーを社会のお役に立つ活動に注ぎ、立派な大人にならなければいけません。

 この1年、みんなが笑顔になれるよう、一緒にがんばっていきましょう。

 ジェイテクトHP