●年頭所感(2024年) 千代田化工建設 会長兼社長 榊田 雅和

 年初に発生した能登半島地震、そして羽田での航空機事故により被害に遭われた皆様に心よりお悔やみと共にお見舞い申し上げる。そしてこの年末年始もご家族のもとを離れ、災害復旧も含め、国内外の現場にて日夜奮闘頂 いている社員の皆さんに、この場を借りて心から感謝を申しあげたい。

 本年 3 月を以て、2019 年 5 月からの再生計画期間が完了し、5 月には新中期経営計画(新中計)を発表する予 定である。振り返ると皆さんひとりひとりの尽力によって、リスクマネジメント強化、プロジェクト競争力向上、人財の高度化が格段に改善した。ビジネスポートフォリオの革新も着実に目標に近づき、2022 年度はここ10 年来の最高益を記録、本年度も順調に推移しており、当社は確実に良い方向に向かっている。 しかしながら、当社の財務的自立に向けてはまだ道半ばである。国内外の案件を着実に遂行することで、財務的な 体力をつけていく必要があり、新中計の 3 年間は、「飛躍に向けたプロローグ」としたいと考えている。

 昨年 7 月に定めた当社パーパス「社会の“かなえたい”を共創(エンジニアリング)する」の実現に向け、新たな中期経営計画を策定しているが、日本経済に目をむけると、デフレの完全脱却、という大きな節目の年にスタートさせ ることになる。世界では政情不安や地政学リスクがあり、不透明で不確実性の高い状況であるが、このような状況 であるがこそ、当社のバリューを高めていくために、的確な情報分析と戦略立案をお願いしたい。

 すでに発表している通り、2024 年度 4 月から新社長のもと、経営と執行を分離した強固な体制で、新中期経営 計画をスタートさせていく。

 時代の節目に社会課題の解決に取り組んできたエンジニアリング会社として、デジタルや AI の活用、技術のイノ ベーションや新たなビジネスモデルの確立により収益を上げていくと同時に、リスクとリターンバランスさせた EPC プロジェクトを遂行し、財務的自立を達成していこう。

 最後に、経営として重要と認識している事項は「DXのさらなる加速、健康と安全、コンプライアンス」である。そして 千代田グループの一員として、さらには社会人として高い倫理観を持って日々の業務に当たっていただければと強 く願っている。

 皆さん、輝かしい 1 年となるよう改革のマインドをもってワンチームで頑張っていこう。

※1 月 4 日に千代田化工建設本社にて、当社会長兼社長 榊田雅和 が従業員に向けて行った「2024 年 年頭メッセージ」の概要。

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