クラボウ、ブラジルの自動車市場回復を見据え軟質ウレタンモールド製品の生産ラインを増設

 クラボウ(大阪市中央区)化成品事業部は11月27日、今後、本格的な回復が見込まれるブラジルの自動車市場に対応するため、関係会社であるクラシキ・ケミカル・プロダクツ・ド・ブラジル有限会社(以下、KCB)の生産ラインを増設すると発表した。2025年5月の生産開始を目指す。

■生産ラインの増設について
 化成品事業部は、自動車内装材向け軟質ウレタンフォームの事業を展開しており、生産拠点として現在、国内に3工場および関係会社が2社がある。また海外には、中国に2社、ブラジルに1社の関係会社がある(注)。KCBは、ブラジルの自動車市場に対応するため2010年に設立し、現在、カーシートやヘッドレストなどの軟質ウレタンモールド製品の生産・販売を行っている。設立当初から日系メーカーを中心に営業活動を展開してきたが、最近では海外メーカーからも採用され、順調に受注量を拡大している。2020年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大や半導体などの部品不足の影響も受け、ブラジルの自動車市場は低迷していたが、2024年以降本格的な回復が見込まれることから、今回こKCBへの設備投資を決定した。
今後、既存顧客のさらなる増産と新規顧客からの引き合いへの対応を図るため、今回の設備投資により生産能力を現状の2倍に増強し、2025年5月の生産開始を目指す。

<KCBの概要>
会社名:Kurashiki Chemical Products do Brasil Ltda.(クラシキ・ケミカル・プロダクツ・ド・ブラジル有限会社)
所在地:ブラジル サンパウロ州 レメ市
代表者:代表取締役社長 湯浅 博
資本金:51,765千R$
設 立:2010年6月
従業員数:191人(2023年9月末現在)
事業内容:軟質ウレタンモールド製品の製造、販売

<投資額と今後のスケジュール>
投資額:約10億円
スケジュール:2023年12月 生産ラインの製作開始、12月~生産ラインの設置工事、2025年 5月~ 生産開始(予定)

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