古河機械金属の機械事業、23年4〜9月売上は1%増の403億円、23年度予想は4.8%増の856億円

 古河機械金属が11月9日に発表した2024年3月期第2四半期累計(4〜9月)連結業績によると、売上高は、947億93百万円(前年同期比 97億83百万円減)、営業利益は、45億99百万円(同12億27百万円増)となった。産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、403億2百万円(同 3億69百万円増)、営業利益は、25億81百万円同 6億98百万円増)となった。うち、産業機械部門は減収減益、ロックドリル部門は増収増益、ユニック部門は増収減益となり、機械事業全体では、増収増益となった。

 第2四半期連結累計期間の我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中 で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかに回復した。サービス消費やインバウンド需要の回復を受け、非 製造業では増益が続いているが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の減速が製造業の収益を下押した。

 前年同期比は、古河機械金属2024年3月期第2四半期(機械部門)データ

<産業機械>
 産業機械部門の売上高は、60億54百万円(前年同期比18億7百万円減)、営業損失は、2億83百万円(前年同期 は13百万円の利益)となった。第2四半期連結会計期間末の受注残高は、橋梁において八王子南バイパス大船 寺田高架橋などの受注があり、前年度末に比べ増加した。売上高については、マテリアル機械は本体の販売減により減収となり、ポンプ設備についても減収となった。コントラクタ事業は、橋梁の清水IC第3高架 橋鋼上部工事や東海環状大安高架橋などについて、出来高に対応した売上高を計上したが、大型プロジェクト 案件の工事減により、減収となった。営業損益については、マテリアル機械においてプラント工事の遅延に伴 う追加原価の発生があり、損失計上となった。

<ロックドリル>
 ロックドリル部門の売上高は、199億61百万円(前年同期比19億57百万円増)、営業利益は、21億46百万円(同 10億89百万円増)となった。国内については、油圧クローラドリル本体の出荷増および整備事業の 受注増により、増収となった。海外については、需要が旺盛な北米における油圧ブレーカの出荷増、油圧クロ ーラドリルのアフリカへの出荷増に加え、円安による増収効果もあり、増収となった

<ユニック>
 ユニック部門の売上高は、142億86百万円(前年同期比2億19百万円増)、営業利益は、7億17百万円(同 93百万円減)となった。国内については、近年発生していた電子部品や海外部品の調達難に伴うトラック の生産遅延が回復傾向となり、トラック供給台数が増加したことにより、ユニッククレーンの出荷が増加し、増収 となった。海外については、北米向けの出荷は比較的堅調に推移したが、中国、東南アジア、欧州などへ の出荷が減少し、減収となった。

■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 前回(2023年5月29日)発表の業績予想との比較において、産業機械部門は、第2四半期連結累計期間までの実績を主因として、減収減益を見込み、ユニック部門は、トラックの入庫遅れによりユニッククレーンの出荷が予想を下回ること、および購入部品、部材費等の高騰により、減収減益になると予想している。一方、第2四半期連結累計期間に、海外における販売の占める割合が多く円安効果があったロックドリル部門、および金属価格変動や円安による価格差益があった金属部門は、増収増益を見込み、連結全体の売上高および営業利益を上方修正している。これに加え、営業外収益に為替差益ほかの計上を見込み、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益に ついても、上方修正した。

 2024年3月期の通期の全社業績予想については、売上高は1,900億円(前期比11.3%減)、営業利益97億円(同7.4%増)、経常利益105億円(同12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益165億円(同165.6%増)となる見込み。

 機械事業部門の売上高は、の856億円(同4.8%増)営業利益は66億円(同8.3%増)の見込み。

 古河機械金属の2024年3月期第2四半期決算短信