DMG森精機 、史上最高の 5 軸制御横形マシニングセンタ「INH 63 / INH 80」を開発

・高い静的・動的・空間精度を実現!

 DMG森精機は9月20日、安定した精度と高い生産性によりサステナブルな生産を実現する 高精度 5 軸制御横形マシニングセンタ「INH 63 / INH 80」を開発したと発表した。

 DMG森精機は 2006 年から 2016 年まで、 スイス DIXI MACHINES 社の経営にかかわってきた。同社の製品は 20 世紀の世界最高峰の精度を誇る機械といわれ、INH はそこで培った技術と DMG MORI ドイツで長年にわたり培ってきた 5 軸加工のノウハウと 最新技術、日本の主要要素の内製化による高信頼性を集結した。

 DMG森精機では、高精度・生産性向上への対応とサステナブルな社会の実現に貢献するためにマシニング・トランス フォーメーション(MX)を提案している。MX とはデジタル・トランスフォーメーション(DX)を使って、 工程集約・自動化し、最終的にグリーン・トランスフォーメーション(GX)を実現すること。

 今回開発した INH 63 / INH 80 は、Precision(高精度)、Productivity(生産性)、Flexibility(柔軟性)の 3 つを 特長とした独自の技術を備え、顧客の MX を実現する。徹底的に熱変位対策を行うことで機械の姿勢変化を抑制し、内製リニアガイド・SmartSCALE を全軸に標準搭載することで高い静的精度を実現している。

 さらに、全軸にツインボールねじを採用し、スラントコラム構造と組み合わせることで、振動抑制と機械剛性の 向上を実現した。

 また、欧州で標準となっている 400V 仕様により重切削加工から高速加工まで対応する 高剛性主軸 powerMASTER を搭載し、お客様の工程集約をサポートする。

 既存設備の横形マシニングセンタを活かしながら INH と組み合わせた自動化システムの構築が可能であり、 幅広いワークを 1 つの自動化システムで生産可能。最大 363 本の工具が収納可能な大容量マガジンや 最大 4,000 本対応の自動化システム CTS、新開発の省エネ・省スペースの立型大容量クーラントタンク zero-sludgeCOOLANT pro により、長時間の連続・無人稼働を可能にする。

 また、直感的な操作が可能な新操作盤 ERGOline X with CELOS X を搭載し、複雑な加工を簡単な ガイダンス入力により短時間で実現可能なテクノロジーサイクルや、CAD/CAM と機械の確実なブリッジを実現 する CELOS DYNAMICpost により生産の DX を実現する。INH 63 / INH 80 では消費電力や CO2 排出量を抑え、省エネな生産を実現するための工夫を随所に施しており、工程集約・自動化・DX を通して省エネで サステナブルな生産現場作りに貢献する。

 詳細は、ニュースリリース