堀場エステック、「京都福知山テクノロジーセンター」に新棟を増設

・コア技術と次世代技術の両輪で研究開発能力を強化

 HORIBAグループで半導体事業を手掛ける㈱堀場エステック(京都市南区)は9月20日、研究開発拠点である「京都福知山テクノロジーセンター」に新棟を増設すると発表した。現施設に隣接する土地は既に取得済みで、2024年1月に着工、2025年4月に竣工予定。

■増設の背景
 京都福知山テクノロジーセンターは、最先端の半導体プロセスに対応する要素技術開発の強化をめざし、2013年12月に開設した。2017年7月には、ガスの質量流量※1校正における国際規格ISO/IEC 17025※2の認定を取得し、主力製品のマスフローコントローラーに求められる高度な品質水準に応えることで、顧客からの信頼を獲得してきた。

 開設から10年の節目を迎え、市場環境や顧客から求められる技術水準も大きく変化するなかで、コア技術であるガス流量制御や液体気化技術の高度化と、次世代技術の強化を目的として、この度の新棟増設に至った。今回の投資を通じて、堀場エステック本社の「HORIBA最先端技術センター」、ホリバ・インスツルメンツ社(アメリカ)の「HORIBA Reno Technology Center」と連携した3極での研究開発体制をより強固なものとし、半導体事業の成長を一層加速させていく。

<増設の内容>

1.現有機能の拡大
流量標準技術の研究開発や各種実験エリアを拡大。流体計測制御の基礎を支える要素技術の研究開発体制を強化し、多様化するプロセスやアプリケーションに備える。

2.新機能の追加
 今後の重要領域のひとつである各種プロセスモニター評価が可能な実験室を新設。既存製品の性能強化および新製品開発強化を図る。

3.産学協業の促進
 協業ラボスペースを新設し、次世代技術の実現を促進する。

4.より意欲高く働ける快適な拠点への進化
 開放感のある吹き抜けのエントランスや採光性の高いテラスなど、意匠と機能を両立したデザインを追求。多目的スペースとしても活用できるカフェテリアも備え快適な空間を実現し、意欲高く働くことができる環境の提供をめざす。

<施設概要>
名称:堀場エステック 京都福知山テクノロジーセンター
所在地:京都府福知山市三和町みわ11番1
敷地面積:9,457m²
延床面積:5,642m²(2階建て)(増設前比で約4倍)
着工:2024年1月
竣工:2025年4月(予定)
投資額:約30億円(予定)
従業員数:22名(2023年9月時点)
2028年に70名の体制をめざし、段階的な増強を進める
事業内容:流体計測制御技術、液体気化技術に関わる研究開発

※1 単位時間あたりに与えられた面を通過する流体の質量
※2 試験所及び校正機関が特定の試験や校正を実施する能力があるものとして認定を受けようとする場合の要求事項を規定した国際規格

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