小林製薬、米国子会社の生産・倉庫エリアを拡張、カイロ事業を強化

・経営計画の達成に向け、生産効率の最適化を実現させる

 小林製薬(大阪市中央区)は9月14日、経営計画の達成に向け、米国カイロの売上成長を見据えた生産効率の最適化を目的とし、米国ジョージア州に有している、同社100%子会社小林ヘルスケア インターナショナル インコーポレーティッド(以下、KHI)の営業倉庫、および小林アメリカ マニュファクチュアリング エルエルシー(以下、KAM)の製造エリアにおいて、10月12日より拡張建設を行うと発表した。

■拡張建設の背景
 小林製薬グループは、2030年グループ連結売上高2,800億円(うち国際事業900億円)を目指し、海外への製品提供力の強化を含め、多岐に渡り取組みを強化している。その中でも、海外事業売上の約半分を占める米国での事業活動は重要な位置付けとなる。

 小林製薬はカイロを世界でトップブランドに成長させてきたが、米国では日本と比べカイロ未認知者が多いため、配荷チャネルを増やすとともに、新製品開発を積極的に推進することで、更なる市場拡大を図っていく。

 そこで今回、米国カイロの売上成長を見据えた生産/物流効率の最適化を目的とし、KHIの営業倉庫、およびKAMの製造エリアを拡張建設する。

■拡張建設の特徴 ~将来を見据えた挑戦~

 小林製薬では、米国内における継続的な製造労働人口の減少、および人件費高騰を見据え、人手に極力頼らない製造・出荷フロー構築の必要性を強く感じている。

 今回の拡張建設によって、2040年までの供給に対応可能な製造エリアを確保し、さらに生産工場と新設する営業倉庫を直結させる事による構内物流自動化を計画している。

 この構内物流の改善による効果として、生産ラインから営業倉庫の保管・出荷までシームレスなデータ管理を行えるようになり、高精度の在庫マネジメントが実現可能となる。

<代表者挨拶(要旨)>
 北米カイロ事業は、国際事業の中でも最も売上構成比の高い事業ですが、その需要は年々高まっており、さらなる成長のためには工場の能力強化が急務となっておりました。今回の拡張により、生産能力の増強だけでなく、工場から営業倉庫への物流の自動化など効率化を進めることで、今後のさらなるビジネス成長を実現させてまいります。工事の安全と無事完成を心より祈念しまして、これからも地域社会の発展に貢献すると同時にお客様のニーズにこたえてまいりたいと思います。

<拡張建屋の概要>
建設予定地:245 Kraft Drive, Dalton, GA
建築概要:延床面積:43,840㎡ 建築面積:38,345㎡
生産能力:約150~250百万製品
投資規模:約50~100億円
着工予定:2023年10月12日
竣工予定:2025年中
稼働予定:2025年中

 ニュースリリース