㈱荏原製作所は9月4日、カーボンフリー燃料として期待される液体アンモニア用キャンドモータポンプを開発したと発表した。。
■背景
世界的な脱炭素化の流れの中、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを温暖化対策に有効な燃料として利用する検討が日本を中心に進められている。アンモニアは水素を運ぶためのエネルギーキャリアとしても注目されている一方で、毒性・臭気を持つため、取り扱いにあたっては外部への漏洩を防ぐことが重要。
今後、燃料用途として広く活用されていく中で、アンモニアをより安全に移送することが市場から求められおり、荏原は、取り扱い液を外部に漏洩させない新しい構造を持つポンプの開発を進めてきた。
■概要
今回開発したポンプは、燃料アンモニアを取り扱う設備において使用することができる。モータ部分まで液体アンモニアにサブマージド(没液)する構造を採用することにより、アンモニア液を外部に漏洩させることなく移送することが可能。今後、燃料アンモニアターミナルや燃料アンモニア発電といった設備において、より安全なアンモニア液移送に貢献していく。
■今後の展開
火力発電所から排出される温室効果ガス(CO2)の削減を目的とした、数多くのアンモニア混焼プラントが計画されており、無漏洩型ポンプの需要が拡大していくと予想されている。
荏原は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速し、長期ビジョン「E-Vision2030」で掲げる持続可能な社会の実現に貢献していく。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていく。
コメントを投稿するにはログインしてください。