スター精密、スイス型自動旋盤「SP-20」を発売

・クシ刃モデルの基本機能を追求し、さまざまな業種の部品加工に適合

 スター精密は9月4日、自動車、油圧・空圧装置、一般機械など、さまざまな業種の部品加工に適合可能なスイス型自動旋盤の新製品「SP-20」を開発し、2023年12月から全世界に向けて販売を開始すると発表した。機械本体標準価格は、930万円 (消費税別途)、年間販売目標台数は年間1,500台。

 「SP-20」の正面加工用刃物台には、ガイドブッシュを取り囲むように構成された門型刃物台を採用している。手前側には最大で8本の旋削用バイトが装着可能で、奥側には7軸型のクロスドリルユニットを装備している。このクロスドリルユニットは、7軸のうちの5箇所がカートリッジ式ポジションになっており、加工部品の形状に応じて多彩な工具ユニットの装着が可能になっている。また、上部に配置されている穴あけ工具用のスリーブホルダーには、4軸型と5軸型を用意し、穴あけ加工の用途に応じて、いずれかを選択することが可能。

 背面加工用の4軸型ユニットには工具回転駆動装置を標準で搭載し、背面側でもさまざまな回転工具ユニットを使用可能とすることで、正面/背面での最適な工程分割と同時加工を実現し、サイクルタイムを短縮する。

 多様化が進む部品加工ニーズへの対応として、オプションの選択によって最大でφ25.4mmまでの棒材加工が可能となっている。また、ガイドブッシュ切り換え機構を標準で搭載し、モーターシャフトなど全長寸法が長い部品には、材料の振れ止め装置の働きをするガイドブッシュ仕様によって、材料のたわみを抑制した高精度加工が可能。一方、ナットのような短い部品を加工する場合には、ノンガイドブッシュ仕様(注2)に切り換えることで、廃棄される残材の長さを短くし、材料コストを削減するなど、加工部品の形状に応じた最適な仕様での加工が可能。

 NC装置には、アラームの内容を画面上で確認できるアラームヘルプ機能をはじめ、オペレーターの日常作業をサポートする各種便利機能を搭載している。また、切削室ドアには、開口部が広く、段取り替えやメンテナンス時に余裕のある作業スペースが確保できる跳ね上げ式ドアを採用するなど、操作性、作業性の向上にも配慮した機械になっている。

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