・2024年秋稼働予定、高級人造石「フィオレストーン」加工品の生産能力を約1.5倍に
アイカ工業(名古屋市中村区)は8月29日、茨城工場(茨城県古河市)内に新工場棟を建設し、高級人造石「フィオレストーン」の加工ラインを増設すると発表した。稼働開始は2024年秋を予定しており、生産能力は現状の約1.5倍に向上する。総投資額は約7.7億円。
世界的に良質な大理石が入手困難となる中、インテリア業界では、天然水晶に樹脂などを配合して成形した高級人造石の需要が拡大している。同社は、2011年に国内初の高級人造石オリジナルブランドとして「フィオレストーン」を発売し、高級マンションのキッチン天板用途を中心に市場シェアを拡大してきた。天然石の風合いを保ちながらももろさや吸水性といった石の弱点を克服し、メンテナンス性や加工性に優れる点が評価されている。オフィス・商業施設・ホテル・駅・空港などの洗面カウンター用途や受付カウンター用途の需要も取り込みながら、国内シェアNo.1ブランドとして成長を続けている。
発売当時は中部・北陸地方の外部工場への委託のみで加工していたが、需要増に対応すべく、2019年3月には当社茨城工場の敷地内に加工工場を建設した。生産能力を高めることで納期短縮を実現するとともに、タワーマンションやホテルなどの大型物件が多く主要納入先となっている東京都市部に近い茨城に加工拠点を追加することで、物流コストの抑制を図った。また、同年4月からは磁器質大板セラミックタイル「ラミナム」の加工も行っており、ストーン事業の拡大に注力してきた。
旺盛な高級マンション需要の継続、洗面などへの用途の拡大、インバウンド回復によるホテル需要の伸長によって高級人造石市場は成長を続け、フィオレストーンのさらなる売上拡大が見込まれることから、約7.7億円を投じて既存工場棟の隣に新工場棟を建設し、加工ラインの増設を実施することを決定した。
稼働開始は2024年10月を予定しており、カウンター加工品の生産能力は現状の約1.5倍に向上する。なお、フィオレストーン加工工場の運営は、カウンター開発・加工に強みを持つ同社100%子会社のアイカインテリア工業が担っており、今回の加工ライン増設に伴い約30名の新規雇用を同社で予定している。
生産能力増強によって旺盛な需要に対応し、フィオレストーンを含むストーン事業全体で2026年度に売上高約100億円(2022年度比約1.4倍)を目指す計画。
<設備投資の概要>
投資内容:新工場棟の建設および高級人造石カウンター加工ラインの増設
設備投資額:約7.7億円
工事期間:2023年11月~2024年7月(予定)
稼働開始時期:2024年10月(予定)
<アイカインテリア工業株式会社の概要>
所在地:
本社・本社工場:愛知県小牧市小木南1丁目99番地
茨城工場:茨城県古河市大和田1778番地
事業内容:メラミン化粧板加工カウンター、人工大理石製品、人造石カウンターの製造
設立:1963年3月11日
資本金:7,500万円
代表者:代表取締役社長 太田 泰生
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