・23年度売上予想600億円、営業利益予想12億円は変えず
㈱加藤製作所が8月9日に発表した2024年3月期第1四半期(4〜6月)連結業績によると、売上高は、130億7千6百万円(前年同期比111.9%)、営業利益は1億 9千万円(前年同期は営業損失3億2千万円)、経常利益は8億1千4百万円(前年同期比666.0%)、親会社株主に帰 属する四半期純利益は6億3千1百万円(前年同期比587.4%)となり、中期経営計画で進めてきた収益改善に対する 各種施策の効果が発現してきたこともあり、営業利益の黒字化が定着してきた。
第1四半期における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行され、 インバウンドを含む人流の回復等により経済活動が好転した一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高 騰や電力料金の値上げなどを主としたインフレの高止まりにより、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いた。
一方、欧米諸国では高いインフレ率を受けての金融引き締め政策が継続、中国ではゼロコロナ政策の解除により旅行や外食などのサービス需要は回復したものの不動産市況は未だ低迷しており、同社の海外主要市場における経 済情勢も不透明な状況が続いた。
このような状況下、同社グループでは前期から推進している3ヵ年の中期経営計画のテーマである『スリムで骨太体質への変革』のもと、基本方針である「収益性改善・強化」「財務体質の改善」「将来の基盤構築」に取組んできた。
■セグメント別の経営成績
①日本
建設用クレーンの国内売上高は61億9千5百万円(前年同期比98.2%)と前期並みに推移した一方、海外向けはアジア地域における大口販売があり、15億1千7百万円(前年同期比221.9%)となった。油圧ショベル等の国内売上高は14億8千2百万円(前年同期比80.6%)と減収となった一方、海外向けは販売施策の徹底や為替変動により、19億3千6百万円(前年同期比179.4%)となった。 以上を含めた日本の売上高は113億2千2百万円(前年同期比111.4%)となり、セグメント利益は3億5千4百万円(前年同期はセグメント損失3億1千7百万円)となった。
②中国
中国は、インフラ投資鈍化や地場メーカーの販売攻勢により厳しい販売環境が継続しており、売上高は6億2千7百万円(前年同期比88.4%)、セグメント損失は2億7千2百万円(前年同期はセグメント損失1億1千8百万 円)となった。
③欧州
欧州地域は堅調な需要に支えられ、売上高は15億1千6百万円(前年同期比154.3%)、セグメント利益は2千1百万円(前年同期はセグメント利益3百万円)となった。
④その他
その他地域は、欧州セグメントを分離したことにより売上高は0となり、セグメント損失は1千7百万円となった。
■主要品目別売上高の状況
①建設用クレーン
国内売上高は61億9千5百万円(前年同期比98.2%)、海外売上高は16億2千9百万円(前年同期比203.5%)となった。よって、建設用クレーンの売上高は78億2千5百万円(前年同期比110.1%)となった。
②油圧ショベル等
国内売上高は14億8千2百万円(前年同期比80.6%)、海外売上高は35億7千8百万円(前年同期比144.2%)となり、油圧ショベル等の売上高は50億6千万円(前年同期比117.1%)となった。
③その他
その他製品の売上高は1億9千万円(前年同期比74.4%)となった。
■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2023年5月12日に公表した、通期の連結業績予想(下記)に変更はない。
売上高600億円、営業利益12億円、経常利益9億円、親会社株主に帰属する当期純利益20 億円。
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