建設機械の需要予測、24年度の出荷金額は3兆2,768億円(前年度比3%増)と予測

・2023年度は過去最高の3兆1,921億円(前年度比5%増)、3年連続の増加と予測

 日本建設機械工業会は8月3日、会員アンケートをベースとした建設機械出荷金額の需要予測結果を発表した。2023 年度については、国内、輸出共に続伸し、2023年度通年の出荷金額は3兆1,921億円(前年度比5%増)となり、全体では3 年連続の増加と予測。2024 年度についても、国内、輸出共に堅調に推移し、全体では4年連続の増加と予測。主力の油圧ショベルを中心に続伸し、2024年度通年の出荷金額は、過去最高の3兆 2,768億円(前年度比3%増)と予測された。

 機種別の建設機械出荷金額推移(2020年-204年度予測)

■国内:安定した公共投資や民間設備投資が継続し、さらに続伸

<2023年度> 2023 年度は、部品・部材の納入遅れが改善されてきたこと、また、安定した公共投資や民間設備投資に支えられ、続伸すると予測。上期は、トラクタが前年同期比 10%増加、油圧ショベルが同 7%増加するなど 8 機種が増加もしくは横這いとなり、4,358 億円(前年同期比 5%増加)と見込まれる。下期も、8 機種が増加となり、5,243 億円(前年同期比 4%増)と予測される。この結果、2023 年度通年では、9,601 億円(前年度比 4%増)となり、3 年連続で増加と予測。前回(2023年2月時)の予測と比較して451億円上方修正となった。

<2024年度> 2024 年度も、安定した公共投資や民間設備投資が継続し、さらに続伸すると予測。上期は、8機種が増加もしくは横這いとなり、4,413 億円(前年同期比 1%増)と予測。下期も、8機種が増加となり、5,333 億円(前年同期比 2%増)と予測。この結果、2024 年度通年では、9,746 億円(前年度比 2%増)となり、4 年連続で増加と予測された。

■輸出:米欧の土工系機械を中心にさらに続伸

<2023年度> 2023 年度は、国内同様、部品・部材の納入遅れが改善されてきたこと、比較的船舶の需給も改善されてきたこと等から、続伸すると予測。上期は、最主力機種である油圧ショベルが前年同期比 6%増加するなど6機種が増加し、1兆16億円(前年同期比7%増)と見込まれる。下期は、建設用クレーンが前年同期比 14%増加するなど7機種が増加もしくは横這いとなり、1 兆 2,304億円(前年同期比 3%増)と予測。この結果、2023年度通年では、2兆2,320 億円(前年度比 5%増)となり、3年連続で増加すると見込まれる。前回(2023年2月時の予測と比較して、890 億円上方修正となった。

<2024年度> 2024 年度も、土工系機械を中心にさらに続伸すると予測。上期は、7 機種が増加もしくは横這いとなり、1兆338 億円(前年同期比 3%増)と予測。下期は、8機種が増加もしくは横這いとなり、1 兆 2,684 億円(前年同期比 3%増)と予測。この結果、2024年度通年では、2兆3,022 億円(前年度比 3%増)となり、4 年連続の増加と予測された。

 油圧ショベル及びミニショベル生産台数予測(23年・24年度)

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 この需要予測資料は、一般社団法人日本建設機械工業会(会長:本田 博人)が、2023年 7 月時点で正会員である建設機械メーカ 62 社を対象に実施した需要予測結果を取りまとめたもの。予測期間とした 2023年度上下期と2024年度上下期の4期に関して、建設機械を9機種に区分し、国内出荷金額及び輸出金額をアンケート方式により予測調査をしたものであり、今回で 64 回目の調査となる。

 詳細は、建設機械工業会(需要予測リリース:2023年8月3日)