オークマが7月31日に発表した2024年3月期(2023年度)第1四半期(4〜6月)連結業績によると、受注額は48,762百万円(前年同期比19.0%減)、連結売上高は 50,591百万円(同2.6%増)、営業利益は5,543百万円(同17.3%増)、経常利益は6,043 百万円(同0.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,653百万円(同5.4%増) となった。
第1四半期におけるオークマグループの経営環境は、国内、海外共、市況の緩やかな減速が続いた。他方、労働人口減少、脱炭素化、サプライチェーン再編等、社会課題への対応に伴う需要は底堅く推移した。こうした中、 省熟練・省人化の高精度・高効率生産を実現する知能化技術と自律的にエネルギー消費量を削減し脱炭素化に貢献する機能を備えたオークマグループの工作機械を「Green-Smart Machine」として一斉展開し、グローバルに需要に応えてきた。
部品・ユニット類や鋳物・鋼材の調達難は緩和傾向となる中、仕入企業、協力会社等、サプライチェーンの強化を図りながら、高水準の受注残高の下、生産の安定化を進めた。また、部材のコストは高止まりしつつも引き続き上昇が見込まれることから、生産の効率化等、自助努力に注力しながら、販売価格への転嫁を進めている。
地域別の市況については、日本は底打ち感が出始め、半導体製造装置や自動車関連を中心に投資再開のタイミン グ待ちの状況となった。
米国は減速傾向にあるが、製造の国内回帰の動きが見られ、航空宇宙産業等、ハイテク産業での需要は底堅く、EV関連の設備投資も広がり始めた。
欧州はエネルギー問題が後退したことで設備投資への意欲が戻った。需要を大きく牽引する産業は見られないものの、各種の産業機械、農業・建設機械、油圧機器、自動車等において需要は底堅く推移した。
中国は活況を呈していたEV関連からの需要が一巡し、踊り場を迎えた。他方、風力発電機等、環境対応のイ ンフラ関連からの需要は底堅さが見られた。
中国を除くアジアにおいては、国や地域により濃淡はあるが市況は緩やかな回復傾向となった。特にイ ンドにおいては設備投資への旺盛な意欲が見られる中、拡大する引合いへの対応を進めている。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
通期連結業績予想は、需要の調整局面が続くものの、労働人口減少、脱炭素化、サプライチェーン再編等、社会課題への対応に伴う需要は中長期的に底堅く推移することが見込まれる中、2023年5月11日に公表した連結業績予想(下記)に変更はない。
2024年3月期連結業績予想は、売上高2,300億円(前期比1.0%増)、営業利益255億円(2.8%増)、経常利益265億円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益195億円(同1.6%増)。
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