コマツ、茨城工場に車両整備・検査用の「海浜工場」を新設

・安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指す-

 コマツは7月13日、中期経営計画の成長戦略3本柱の一つである「レジリエントな企業体質の構築」の取り組みの一つとして、このほど、茨城工場に隣接する土地を新たに購入し、ダンプトラックなどの自走車両の出荷整備や出荷部品の梱包作業などを行うための新工場「海浜工場」を建設したと発表した。2023年6月に竣工式を執り行い、7月より稼働開始した。

 茨城工場は、中・大型リジッドフレーム式ダンプトラックやアーティキュレート式ダンプトラック、中・大型ホイールローダーなどを生産しており、製品の約9割を海外へ輸出している。常陸那珂港区に隣接していることを活かし、港湾道路から完成車に近い形で自走出荷できることが特徴。2007年の工場設立以降、需要変動はあるものの海外向けダンプトラックなどの生産は増加傾向であり、製品の出荷整備のためのエリア不足が大きな課題となっていた。新設した海浜工場は、組立工場から常陸那珂港への出荷動線上の敷地を新たに活用したものであり、組立ラインオフ後から出荷までのリードタイムを大幅に削減する。

 また、整備・検査後の車両を出荷する際、出荷規格にあわせて一部の部品を分解し、外部で部品の梱包作業を実施後、車両とともに出荷を行う場合がある。この梱包作業を、新設の海浜工場内で実施することで、物流改善によるリードタイム削減と輸送コスト低減を図る。物流改善やリードタイム削減によりCO2排出量削減を図るとともに、海浜工場では継続して今後もカーボンニュートラル工場の実現に取り組んでいく。

 コマツは、中期経営計画 「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」の成長戦略で、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場を実現することを目指している。今後も、ダントツバリュー(収益向上とESG課題解決の好循環を生み出す顧客価値の創造)を通じて、未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、サステナブルな未来を次の世代へつないでいくため、新たな価値創造を目指していく。

<茨城工場 海浜工場の概要>
所在地: 茨城県ひたちなか市長砂163-70
敷地面積:29,312㎡
総床面積:5,320㎡
投資額:21億円
竣工:2023年6月
稼働開始:2023年7月

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