㈱技研製作所(高知市)は6月28日、三井物産と共同応募した「ブラジル国インフラ事業における超低振動・超低騒音な圧入工法のビジネス化実証事業」が、独立行政法人国際協力機構(JICA)の2022年度「中小企業・SDGsビジネス支援事業<ビジネス化支援型>ビジネス化実証事業」に採択され、6月13日に契約を結んだと発表した。契約期間は2025年3月まで。
技研製作所はグローバルビジネスやブラジルの現地事情に通じた三井物産とともに、同国政府とのネットワークや信頼関係、ノウハウ等で強みを持つJICAの支援を受けながら、ブラジル市場でのビジネス構築に向け、2024年を目途に圧入技術を通じた社会課題の解決とビジネスを両立させる事業計画を策定していく。
この案件は、技研製作所が目指す「海外売上比率7割」に向けて着手した海外事業強化の一環となる。具体的には今後、圧入市場の形成に向けて現地の市場環境および顧客ニーズを確認するとともに、技術普及や製品・サービスの提供体制構築、収益性確保の目途を立て、事業計画の精度を高めていく。技研グループの圧入技術の優位性を核に、三井物産、JICAの強みを掛け合わせることでシナジー効果を最大化し、現地に根付いたビジネスを構築していく。
■中小企業・SDGsビジネス支援事業
開発途上国の課題解決・SDGsに貢献する日本の民間企業などを対象にビジネス化を支援するJICA※の事業。JICAは政府開発援助(ODA)を通じて築いてきた政府とのネットワークや信頼関係、ノウハウを活用し、コンサルタントとともに採択企業の事業化を支援しながら価値の共創に取り組む。