・バンガロール上下水道局から8件受注
東芝インフラシステムズは6月27日、インド現地法人である東芝ウォーターソリューションズ社(以下、東芝ウォーター)は、バンガロール注1上下水道局(以下、BWSSB)から、インド・カルナタカ州ベンガルール(旧名バンガロール)都市圏の下水処理場の更新・改修工事及びO&M契約注2を3件、部分更新・改修工事を5件受注したと発表した。
更新・改修及びO&M契約を受注したのはインド南部カルナタカ州ベンガルール都市圏向けのカドゥベサンハリ下水処理場、マイラサンドラ下水処理場、ドッダベル下水処理場で、処理能力の増強及び従来の下水処理方式である活性汚泥法から高度処理の嫌気無酸素好気法(A2O法)への改造による下水処理水質の改善を行う。その他ベンガルール都市圏に点在する下水処理場5カ所についても部分更新・改修の契約を受注している。
順次着工及びO&Mサービスの提供を開始する。
インド南部のカルナタカ州ベンガルール都市圏は、州都であるベンガルール市、その周辺自治体およびその近郊の110村地域からなり、インドのシリコンバレーと呼ばれ、急速な産業発展に伴い人口が増加し都市圏が拡大している。
そのため、これらのエリアの水インフラと衛生環境を改善することは喫緊の課題となっている。このような状況の中、インド政府は2009年に「国家都市衛生政策」を発表し、下水道等の衛生に関する 住民への啓発活動等を通じ、安全な衛生施設へのアクセスを可能とする方針を打ち立てており、またカルナタカ州政府は、「カルナタカ州水政策」において州内の全人口への上下水道 サービスの提供を目標として掲げている。
今回受注したプロジェクトは人口増加に対応する下水道インフラの増強及び新たな放流水質基準に対応することを背景として形成されたプロジェクト。
東芝ウォーターは、公共上下水道プラントおよび産業向け水処理設備におけるEPC注3及びO&M事業を、インドを中心に東南アジア、西アジア・中東、北中米などグローバルに展開している。
東芝インフラシステムズは、監視制御・エネルギー削減などのソリューション技術と東芝ウォーターがインド国内外のプロジェクトで培ってきたEPC・O&Mの実績・ノウハウを組み合わせることで、持続可能な水循環システムの確立と環境先進コミュニティの創出に貢献していく。
注1:同都市の名称は、2006年にバンガロール(Bangalore)からベンガルール(Bengaluru)へ変更されましたが、引き続き旧名称のバンガロールが用いられている。
注2 O&M: Operation and Maintenance(運用・保守)
注3 EPC: Engineering, Procurement and Construction(設計・調達・建設)
<受注概要>
1.更新・改修・O&Mサービス
工事場所:カドゥベサンハリ下水処理場
内容:下水処理場の更新・改修工事(処理能力50,000m³/日、活性汚泥法から嫌気無酸素好気法への改造)及び同施設のO&M改修後4年)
工期:2023年3月から2年間(2025年2月完工予定)
O&M期間:2023年3月から6年間の予定(建設中2年間及び建設後4年間)
工事場所:マイラサンドラ下水処理場
内容:下水処理場の更新・改修工事(既設処理能力75,000m³/日を100,000m³/日に増強、活性汚泥法から嫌気無酸素好気法への改造)および同施設のO&M
工期:2023年3月から2年間(2025年2月完工予定)
O&M期間:2025年3月から5年間の予定
工事場所:ドッダベル下水処理場
内容:下水処理場の更新・改修工事(既設処理能力20,000m³/日を35,000m³/日に増強)および同施設のO&M
工期:2023年3月から2年間(2025年2月完工予定)
O&M期間:2025年3月から5年間の予定
2.3その他5カ所の下水処理場:部分更新及び改修工事
イェラマパチャッティ下水処理場(15,000m³/日)
アルスール下水処理場(20,000m³/日)
ベランドゥル下水処理場(90,000m³/日)
ナガサンドラ下水処理場(20,000m³/日)
ラジャキャナル下水処理場(40,000m³/日)