テクノクリエイティブ、熊本県大津町で松濤より固定資産(新工場)を取得

 ㈱テクノクリエイティブ( 熊本市中央区)は5月 15 日、同日開催の臨時取締役会において、親会社である㈱松濤より熊本県大津町の固定資産(新工場)取得および、必要資金の借入を決議したと発表した。

 テクノクリエイティブは、「夢をかたちに…技術を未来に…」という企業ビジョンを掲げ、企業理念である「知恵と創造力 により人に感動を与える企業」として、「総合エンジニアリング事業」を展開している。当該事業はネ ットワークするマンパワー属性に応じて領域を2つに分けており、システム開発やインフラ基盤構築分野 における「システムインテグレーション領域」と、機械類や生産装置などの設計開発・製造を行う「エン ジニアリング領域」で構成されており、この2つの事業領域におけるワンストップの役務提供・モノ作り サービスの事業拡大に取り組んでいる。

 同社を取り巻く環境としては、世界的な新型コロナウイルス感染拡大に起因する供給制約(サプラ イチェーンの乱れ:物流麻痺、部品生産・調達における制約等)の緩和により、主要顧客である国内製造業においては、ペントアップ需要に伴う増産体制の拡大が継続されている。また、世界的な半導体需要や脱炭素への取り組みが高まり、かつて類をみないほどヒト・モノ・ハコが不足し、国内製造メ ーカーにおいては、BCP 対策(事業継続計画)の一環として、協力会社に対して『独立性ある生産体制』を 要請している。今後もそのような顧客要請は加速・拡大していくものと見込んでいる。

 テクノクリエイティブは、現在、熊本県南関町にある南関工場及び福岡県北九州市にある北九州工場の二つの自社工場を 保有しているが、両工場のキャパシティ充足率は既に 70%を超えているうえ、各顧客との間で不断に請負化の交渉を進めていることや、熊本県内における半導体関連産業の蓄積などを踏まえたとき、上記両工場のキャパシティは遠からず埋まってしまうことが予想されているため、同社としては、早急に新規工場の取得が必要と判断している。

 なお、新規工場の取得にあたり、同社としては熊本県内のある程度の規模を有する不動産業者を選定し、 エリアについては熊本県の「北、北東、北西」とかなり広いエリアを設定し、規模感については「1,000~ 2,000 坪」などと 200%の幅を設定して問い合わせを行ったが、同社が希望する条件に近いものすら見 当たらなかったという状況。また、2024 年稼働予定の半導体受託生産最大手「台湾積体電路製造(TSMC)」 の熊本進出に伴い、熊本県内において工場候補地を探すことが極めて困難になっているという事情は、熊本県内ではもはや常識となっている。

 こうした状況の中で、テクノクリエイティブの親会社である㈱松濤(熊本市中央区)が、テクノクリエイティブが希望する条件に近い工場施設を熊本県菊池郡に保有しており、かつ現在遊休中であったことから、テクノクリエイティブから松濤へ当該資産の譲渡を 打診し、当該資産の取得を決議した。

<新工場概要>
所在地:熊本県菊池郡大津町大字杉水字沖谷684番1、686番
取得価額:4億1,430万円
資金計画:銀行借入
土地面積:9,250,52㎡
延床面積:3,520.03㎡
建物:鉄骨造合金メッキ鋼板葺平屋建
契約締結予定:2023年5月19日
物件引渡予定:2023年5月30日

 詳細は、ニュースリリース