DMG森精機 が5月10に発表した2023年12月期第1四半期(1〜3月)連結業績によると、売上収益は1,232億円(前年同期比14.9%増)、営業利益は97億円(同2.6%増)、税引前四半期利益は85億円(同4.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は63億円(同0.4%増) となった。
第1四半期の連結受注額は、当初、前年同期比10%減程度と見込んでいたが、実績は1,453億円で同3.2% 減と、期初想定以上の受注水準となった。また、前四半期(2022年10-12月)比では、32%の大幅増となった。
5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX(デジタル・トランスフ ォーメーション)、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を実現するMX(マシニング・トランスフォーメー ション)への需要は引き続き堅調。顧客への付加価値提案力が向上し、機械1台当たりの受注単価が56.1百 万円(2022年度平均:49.8百万円)へと大きく上昇したことが主因。また、連結受注の約20%を占めるサービ ス・補修部品の受注額も前年同期比24%増と寄与した。
地域別受注額は、前年同期比、日本(構成比:13%)が3%減、欧州(同:51%)が2%減、米州(同:17%) が22%減、アジア他(同:5%)が7%減、となった。一方、中国(同:14%)は33%増となり、受注額も四 半期として過去最高水準となった。米州は受注の引合い件数は高水準を維持している。
産業別の需要は、 エネルギー関連が大きく伸びた他、宇宙、航空、医療、EV(電気自動車)関連も堅調に推移している。半導体 需要は調整局面にあるが、半導体製造装置関連向けの工作機械需要は堅調に推移している。
年度の連結受注見通しについては、期初計画の5,000億円を据え置いているが、第2四半期の状況を元に 再検討する。今後も、MXの推進により受注増に努めるが、今暫くグローバルでの景気、金利、金融動向の見極めが必要だと考えている。
一方、機械本体の受注残高は、2022年末の2,540億円から、2023年3月末には 2,690億円まで増加した。この受注残高は2023年度末までの生産、販売をほぼ充足しており、既に公表済 の年度売上収益5,000億円の達成に向けて自信を深めている。2023年度の売上収益計画達成への見通しが立った ことから、2024年度の詳細な業績予想作成にも着手している。
2023年~2025年を期間とする「中期経営計画2025」でも掲げているとおり、工程集約・自動化・DX・GXにより、 顧客へより付加価値の高い製品、システム、サービスを提供することを、目指している。顧客の加 工ニーズへのソリューションを一気通貫で提供できる企業としての基盤強化に取り組んでいく。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
連結業績予想については、2023年2月8日の「2022年12月期 決算短信」で公表した通期の連結業 績予想(下記)に変更はない。
2023年12月期の業績(連結)の見通しは、売上収益5,000億円(前期比5.3%増)、営業利益500億円(同21.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益320億円(同26.0%増)。
コメントを投稿するにはログインしてください。