神戸製鋼、22年度の建設機械(コベルコ建機)売上は2.7%増の3,817億円、23年度予想は17.6%増の4,490億円

 ㈱神戸製鋼所が5月11日に発表した2023年3月期(2022年度)連結業績によると、建設機械部門(コベルコ建機)の売上高は、前年度比2.7%増の3,817億円となり、経常利益は、販売台数の減少や、調達コスト上昇分の販売価格への転嫁遅れによる減益要因がある一方、円安による輸出採算の改善やエンジン認証問題に関する補償金収入の増加などにより、前年度比2億円増益の123億円となった。

 油圧ショベルの販売台数は、インフラ投資の減退により需要が減少した中国での減少に加え、部品の調達不足影響を受けた日本や欧州、北米でも減少したことから、前年度を下回った。クローラクレーンの販売台数は、エンジン認証問題を受けた北米での減少により、前年度を下回った。販売価格は、調達コスト上昇分の転嫁や、為替相場がドル、ユーロに対して円安となった影響などにより、前年度を上回った。

 2023年度の見通しについては、油圧ショベル及びクレーンの販売台数は、エンジン認証問題対応の進展や、部品調達不足の影響緩和などにより、2022年度を上回るものと想定。売上高については、17.6%増の4,490億円(前年度比+673億円)と増収を見通す一方、経常利益は、販売台数の増加や調達コスト上昇分の販売価格への転嫁の進展を見込むものの、2022年度のエンジン認証問題に関する補償金収入の剥落などにより、22年度の123億円から100億円に減益となる見通し。

 神戸製鋼所の2023年3月期決算短信

 2022年度決算説明資料