浜松ホトニクス、約40億円投じて都田製作所に新棟を建設 、半導体レーザの生産能力強化

地鎮祭は5月10日

 浜松ホトニクス(浜松市中区)は4月26日、LiDAR向けをはじめとする半導体レーザの生産能力を増強し市場拡大に対応するため、都田製作所(浜松市北区新都田)に新棟を建設すると発表した。地鎮祭は5月10日(水)に執り行い、2024年7月に竣工の予定。

 LiDARは、Light Detection and Ranging の略。対象物にレーザ光を照射し、その反射光を光センサで とらえて距離を測定するリモートセンシング技術。

 浜松ホトニクスでは、計測や分析、加工、FA、メディカルなどの各分野に使われる半導体レーザやレーザ発振器、各種レーザを使った応用製品を開発、製造、販売している。現在、さまざまな場面で光を応用したセンシング技術が利用されている。その中でも、半導体レーザを用いた非接触、長距離、高精度で対象物の位置と形状が測定できるLiDARは、 自動運転のみならず、公共交通インフラや自動搬送、自律走行ロボットなどの多くの製品に 使われており、今後の大幅な市場拡大が期待されている。

 浜松ホトニクスは今回、都田製作所に新棟を建設し、事業所内に点在しているウエハプロセス以降の半導体レーザの後工程を集約するとともに、製造エリアを拡張することで需要の拡大に対応する。

 新棟では、製造工程間の作業動線を最適化するとともに、最新の製造装置や検査装置を導入し、工程の自動化や効率化を促進することで生産性向上を図る。なお、新棟 は耐震構造を採用し災害対策を強化するとともに、断熱構造や太陽光発電設備、高効率機器 などの環境対策を積極的に取り入れた設計としている。

 浜松ホトニクスは、受光、発光の両素子を生産している世界でも数少ない企業であり、用途に応じた最適な素子を開発、製造し受発光素子をセットで提案できるという強みがある。今後もこの強みを生かし、LiDAR向けをはじめとする半導体レーザの売り上げ拡大を目指す。

<地鎮祭>

式典名称:浜松ホトニクス株式会社 都田製作所 4棟 地鎮祭

日時:2023年5月10日(水) 午前10時00分~

場所:静岡県浜松市北区新都田1-8-3

<新棟概要>

建物名称:都田製作所 4 棟

建築場所:静岡県浜松市北区新都田 1-8-3

建築工期:2023 年 5 月着工、2024 年 7 月竣工予定

稼働予定:2024年10月

建築構造:鉄骨造、地上 4 階

建物面積:建築面積 1,780 m²、延床面積 6,720 m²

施設構成:

1階 組立、検査(クリーンルーム)

2階 組立、検査(クリーンルーム)

3階 検査、評価

4階 設計・製造事務所、会議室

総工費:約40億円

収容人員:約160名

生産品目:半導体レーザ

生産能力:約 2,500 万個/年間(シングルチップ換算)

 ニュースリリース