・磁気センサの生産体制を強化
・車載向けのほか、多くの用途で需要が急増している高性能・高信頼性TMR磁気センサの生産体制強化のため増産投資を実施
TDK(東京都中央区)は4月27日 、TMR磁気センサの生産体制を強化するため、TDK浅間テクノ工場(長野県佐久市)の生産ラインを増強すると発表した。増産投資後の生産数量は2025年前半から現状比で月産約2倍の増産対応が可能となる。
TDKの浅間テクノ工場は、従前よりTDKを代表する磁気技術の集積拠点であり、かつてHDD用磁気ヘッドのウェハ製造拠点でしたが事業転換を行った。その結果、車載向け等のTMR磁気センサの製品化に成功し2014年から出荷を開始している。
TDKのTMR磁気センサは長年培った磁性技術、薄膜技術のノウハウが詰まった製品で、高精度・高信頼性・良好な温度特性を誇り、安定した動作を実現する。 そのため、精度、信頼性、安全性が求められる車載用センサとしての採用が進んでいる。また、同センサは低消費電力のため、自動車だけでなく、ロボット、スマートフォンなどコンシューマー製品にも幅広く使用されている。最近では角度センサや電流センサとして主に車載向けの需要が増加しているほか、産業機器での需要も増加しつつある。
このような市場背景もあり、車載向けを中心に、産機向けならびに民生機器向けの需要が急増している状況を受け、TDKは過年度より増産体制を整えてきたが、今回、さらに中長期を見据えた需要増に対応するため、浅間テクノ工場内にて増産投資を決定した。これにより、顧客からのより多くの需要に対応することが可能となる。今後とも「顧客基盤の拡大」、「アプリケーションの拡大」、「新製品のタイムリーな投入」をさらに加速、推進し、TDKのセンサによって顧客の価値向上につながるよう努めていく。
・TMR:Tunnel Magneto Resistance, トンネル磁気抵抗効果
<浅間テクノ工場の概要>
所在地:長野県佐久市小田井543
主要事業:車載向けおよびICT向けTMR磁気センサの開発・製造
浅間テクノ工場は、1986年の竣工以来、「HDD用磁気ヘッドの開発・生産」による拡大を続けた後、2014年より「車載及びICT向け磁気センサの開発・製造」へ事業を移行した。現在は、長年培われた薄膜技術を駆使して、TDKにおいてグローバルに展開している磁気センサビジネスの中核工場を目指し、センサ用ウェハの製造をすると共に関連工場などと連携して磁気センサのパッケージ、モジュール製品の提供をしている。
■TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。
当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2022年3月期の売上は約1兆9,000億円で、従業員総数は全世界で約117,000人です。
ニュースリリース
*リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。
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