JFEエンジニアリング、台湾で大型LNG基地設備工事を約300億円で受注

 JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は3月28日、台湾の国営石油ガス会社である台湾中油股份有限公司(CPC)より、液化天然ガス(LNG)受入プロセス配管設備建設工事の設計・調達・建設・試運転助勢(EPCC)を受注したと発表した。

 現在、台湾政府は持続可能なエネルギー政策を掲げ、エネルギー転換を積極的に推進している。2025年のエネルギー構造では天然ガスによる発電比率を総発電量の50%に引き上げる目標を定めており、天然ガスインフラの整備が急務になっている。

 工事は、CPCが桃園市観塘工業区に建設中の第三LNG受入基地において、LNG受入設備を海岸から沖合1.2kmに建設するもの。JFEエンジニアリング施工設備は、コンクリート製のケーソン桟橋上に設置される、LNG受入設備、海水取水設備、低温配管等の付帯設備から構成される。また、現地は風況が強く高波が多いなど、厳しい海象条件のなかで施工中断リスクを最小化し、短工期を実現するため、LNG受入基地建設工事では台湾初のモジュール化工法※を採用する。

 JFEエンジニアリングは、日本でLNGの導入が開始された1970年代より受入基地の建設実績を有しており、近年では富山新港LNG基地(2018年完工)、新居浜LNG基地(2021年完工)において同工事と同様のモジュール化工法を採用している。また、台湾においても永安LNG基地で台湾初のLNG地下タンク(1990年完工)を建設しており、こうした豊富な実績と高い施工能力が評価され、同工事の受注に至った。

 JFEエンジニアリングは、様々なLNG受入基地やプラント建設で培ってきた技術を通じて、今後も世界におけるエネルギーの安定供給と低炭素化に向けて貢献していく。

※建設現場とは別の製作工場において、架構、配管、電気計装品などを組み立て・ユニット化し、配管耐圧 テスト、クリーニング、塗装、保冷まで完了させてから建設現場に海上輸送して、現場据付を行う工法。

<工事概要>
発注者:台湾中油股份有限公司(CPC Corporation, Taiwan)
案件名:桃園第三基地LNG受入プロセス配管設備建設工事
施工場所:台湾桃園市
所掌:設計・調達・建設・試運転助勢(EPCC)
契約内容:ランプサム(一括請負)契約受注金額:約300億円(税込)
工期:2023年1月~2025年5月(予定)

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