日立建機、土浦工場エンジニアリング棟の竣工式を開催

 日立建機は3月28日、2022年12月22日に竣工していた土浦工場(茨城県土浦市)のエンジニアリング棟の竣工式を開催したと発表した。

 新型コロナウイルス感染拡大の防止対策のもと、竣工式には、茨城県横山征成副知事や土浦市安藤真理子市長をはじめ、施工関係者が参列し、地元の笠間稲荷神社による安全祈願の神事と、エンジニアリング棟の内覧会を行った。

 竣工式では、平野 耕太郎執行役社長は次のように挨拶した。
 「私どもにとりまして、このエンジニアリング棟は、日立建機のマザー工場である土浦工場の「顔」となる重要な場所に位置し、約3,000人規模の従業員が集うオフィスとなります。約5年前から計画をスタートさせ、「多様性」「快適性」「コミュニケーション」をキーワードとし検討を繰り返してきました。従業員同士の活発なコミュニケーションが期待できる素晴らしい建物になったと思っております。日立建機は今後も、茨城県に根ざした事業活動を推進し、地域社会への貢献と活性化に取り組むとともに、土浦工場をマザー工場として、グローバルに展開する建設機械について、モノづくり技術の高度化と革新的なソリューションの開発を推進します。」

 エンジニアリング棟内には「オープンキッチン」や「リフレッシュバルコニー」など複数のコミュニケーションスペースが設置され、稼働開始は2023年5月8日を予定している。また、エンジニアリング棟は、研究開発拠点集積加速化事業として、茨城県による「本社機能移転強化促進補助金」が適用されている。

 日立建機は、製品開発や生産能力のさらなる強化をめざし、鉄鉱石など資源採掘・運搬用のマイニング製品、一般土木作業用のコンストラクション製品、さらに都市土木や農林業などに使用されるコンパクト製品と、建設機械の大きさごとに3つのグループに区分して、国内の開発・生産拠点の集約を進めている。今回新設された土浦工場エンジニアリング棟には、油圧ショベルおよびダンプトラックに加えて、新たにホイールローダの設計、生産技術、研究開発従事者が集結する。互いの製品開発で得た知見を共有できるほか、油圧機器や電子制御システムなどの部品の共有も進めることで、建設機械の電動化や自律運転、ICTやIoTに対応した次世代の製品・ソリューションに向けて、開発力のさらなる強化をめざす。

 なお、エンジニアリング棟は、昨年秋から社内公募し、従業員による投票と審査の結果、「次世代の建機を作り上げる仲間が集い、アイデアが生み出される場所」という意味を込めて、コーポレートカラーである「Reliable Orange」の「Orange」にちなみ、「Orange Innovation Plaza(オレンジ イノベーション プラザ、通称:オレンジ・プラザ)」という名称にした。

 日立建機グループは、今後も従業員の働きやすい環境の実現と、国内主要拠点の再編を通じ、さらなる強靭な事業体質へと転換していく。

<施設概要>
構造・階数:鉄骨造、地上7階建て
延床面積:約26,000m2
収容人数:約3,000人
主な機能:執務室、会議室、役員室、コミュニケーションスペース

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