鈴茂器工(東京都中野区)は3月23日、同日開催の取締役会において、埼玉県鶴ヶ島市に工場用地を取得することについて決議したと発表した。この案件は、埼玉県が産業用地として整備を進めている「圏央鶴ヶ島インターチェンジ東側地区南側産業用地」の公募型企画提案競技に応募した結果、優先交渉事業者に選定され、3月17 日の埼玉県議会での用地売却の議決を経て、決議している。
鈴茂器工の主要顧客である国内・海外の外食・小売業は、コロナ禍を契機として、人手不足の深刻化や人件費の高騰が進んでいることを背景に、省人化や機械化の需要が高まっており、製品需要も高い水準で推移している。今後もそのような需要拡大の動きは加速していくものと見込んでいる。
同社の生産活動は、現在、埼玉県比企郡川島町にある東京工場のみで行っており、稼働率は高い水準で推移しているため、将来の需要拡大を見据え、更なる生産キャパシティの拡大及び生産性の改善による収益性の向上を目的として、新工場建設にむけて工場用地を取得をすることにした。
新工場の建設は、将来の需要動向や財務影響等を鑑み、段階的な建設計画を予定しており、第1期に建設予定の新工場は、2026 年3月期内の稼働開始を目指している。また、当該用地の隣接地で埼玉県が整備を進めている、社会的課題解決に資するロボットの開発支援を目的とした「SAITAMA ロボティクスセンター(仮称)」との連携による新たなビジネス機会の創出を図っていく。
<取得資産の内容>
所在地:埼玉県鶴ヶ島市太田ケ谷地内(圏央鶴ヶ島インターチェンジ東側地区南側産業用地 B-1区画)
用途:工場用地
敷地面積:36,137.78 ㎡
取得価格:2,497 百万円
資金計画:自己資金