⼤同特殊鋼、高速精密鍛造製品の生産に特化、型鍛造品事業の選択と集中を発表

 大同特殊鋼は3月10日、型鍛造品事業のうち、型鍛造製品1の社内生産およびハウジング製品2の生産から撤退し、高速精密鍛造製品*3の生産に特化していくことを決定したと発表した。

■生産終了に至る経緯
 大同特殊鋼は、1916年の創業後まもなく型鍛造部門を発足させ、以降、型鍛造製品(主に自動車、建産機用)を生産、販売してきた。

 ハウジング製品は、1958年より、トラック・フォークリフト用として生産、販売してきた。しかし、当該製品の事業は、 厳しい市場環境のなかで長年にわたり収益が低迷しており、2023中期経営計画の期間内に「事業性判断」をすることにしていた。

 当該製品の国内市場は、ここ数十年来漸次縮小しており、また、自動車のEV化の伸展を鑑みると、今後の市場好転も期待できず、業績改善を図ることは困難と判断し、当該製品の生産および販売の終了を決定した。

 型鍛造品事業は、高速精密鍛造製品に経営資源を集中し、選択と集中により本製品の競争力を高めることに注力していく。*4

■用語説明

*1 型鍛造製品:主に縦型プレスで生産する自動車、建産機用熱間鍛造製品
*2 ハウジング製品:主にトラック向けアクスルケース
*3 高速精密鍛造製品:高速横型鍛造機で生産する主にギア、軸受レースとなる熱間鍛造製品
*4 型鍛造品事業における売上高比率(21年度):型鍛造製品 25%、ハウジング製品 10%、高速精密鍛造製品 65%

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