三菱重工 、2022年にガスタービン世界市場でシェア1位を獲得

・市場調査レポート(米国マッコイ・パワー・レポート)により明らかに
・出力ベースの世界市場シェア33%で1位となり、大型ハイエンド機種では同シェア49%に
・J形ガスタービンは累計受注台数100台に到達、シェア1位獲得に貢献

 三菱重工業は3月9日、2022年におけるガスタービン世界市場(出力ベース)で、トップシェアとなる33%を獲得したとを発表した。有力市場調査レポート(注1)により明らかとなったもので、最新モデルであるJAC(J-Series Air-Cooled)形ガスタービンを含む大型のハイエンド機種(G形・H形・J形)ガスタービン市場では49%のシェアを獲得するに至っている。

 三菱重工は、F形、G形、J形などの大型ガスタービンで多くの実績を有している。G形は稼働時間(actual operating hours:AOH)が700万時間を超え、またJ形(JAC形を含む)は稼働時間が200万時間を超えた。三菱重工の高い市場シェアは、こうした長年にわたる実績と、製品の高い性能や信頼性が評価されたもの。

 ヘビーデューティ型ガスタービン(注2)市場において、JAC形はコンバインドサイクルでの発電効率が世界トップクラスの64%以上を誇るガスタービンで、CO2排出量削減に関する厳しい基準を満たしている。また、三菱重工のヘビーデューティ型ガスタービンには脱炭素化を支える水素燃焼技術が備わっている点も、当社グループのグローバルな地位を高めることに貢献している。

 J形は全世界で受注が拡大しており、このほど累計受注台数は100台を超えた。2022年は20台のJAC形を受注し、三菱重工のガスタービン受注に占める割合は出力ベースで約60%を占め、高い市場シェア獲得の原動力となっている。

 三菱重工の上席シニアフェローでエナジートランジション&パワー事業本部長を務める土師 俊幸氏は、次のように述べている。「当社は大型ガスタービンで世界トップシェアを獲得するなど、市場および業界のリーダーとしての地位を維持しています。今後も世界中のお客様やパートナーとの連携を通じて、カーボンニュートラル実現に向けリアリティのあるエナジートランジションを進めていくことを熱望しています」。

 三菱重工は、高い市場シェアを獲得するに至った顧客からの強い支持を励みに、主力であるJ形ガスタービンを中核とする発電設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、脱炭素社会の実現に貢献していく。

注1 世界の発電事業に関する詳細な市場調査資料を提供している米国のマッコイ・パワー・レポート(McCoy Power Report)に基づいている。
注2 重構造型と呼ばれるタイプで、信頼性が高いことに加え、設置現場でのメンテナンスがしやすく保守頻度を低く抑えられるガスタービン。

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