コマツとHonda、電動マイクロショベル「PC05E-1」を共同開発、着脱式可搬バッテリー搭載系列機種拡大

 コマツは3月8日、本田技研工業(Honda)と電動マイクロショベル「PC01E-1」の系列拡大機種となる「PC05E-1」を共同開発し、2023年度には国内市場への早期導入を目指すと発表した。また当該機のプロトタイプは、Hondaが出展する第13回「国際スマートグリッドEXPO」(2023年3月15日~3月17日に開催予定)に参考展示される。

 当該機は、2022年3月より国内市場に導入している電動マイクロショベル「PC01E-1」の系列拡大機種であり、コマツの建設機械の中でも小規模な土木・建築工事やガス・電気・宅内配管工事などの現場で利用されることの多いマイクロショベル「PC05」に、「PC01E-1」と同様に動力源としてHonda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー※1 以下、着脱式可搬バッテリー)や電動パワーユニット(eGX)を搭載することで電動化を実現している。

 電動マイクロショベルの特徴である、騒音・排熱の大幅な低減を実現しており、“排気ガスゼロ”のため環境に優しく、屋内外問わずどのような環境でも快適に作業可能。バッテリーは交換式のため、電池残量が少なくなった際もバッテリーを交換することで、充電を待たずに作業を継続できる。また、バッテリーをオペレーターシート下の車体中央部に配置したミッドシップレイアウトによりエンジン車同等の安定性とコンパクト性を両立した。さらに、全回転域で力を発揮できる電動モーターの採用により、エンジン車が苦手とする低回転数の作業においても力強い掘削性を発揮する。整備面においては、エンジンを搭載していないので、エアクリーナーやフィルタ類の清掃・エンジンオイルの点検・燃料補給が不要となり、手間のかかる日常の点検・保守作業が大幅に軽減される。

 今回の電動マイクロショベル「PC05E-1」の開発をはじめ、コマツは各電動機種の開発や市場導入に取り組んでいる。2023年度を電動化建機の市場導入元年と位置付けて、電動化建機の市場形成にむけて当該機の早期市場導入および普及を図っていく。

 コマツは中期経営計画「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」 に掲げている、ダントツバリュー(収益向上とESG課題解決の好循環を生み出す顧客価値の創造)を通じて、未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、サステナブルな未来を次の世代へつないでいくため、新たな価値創造を目指していく。

※1:Honda Mobile Power Pack e:は、Hondaが開発した着脱式可搬バッテリー。

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