建設機械の需要予測、2023年度出荷額は過去最高の3兆580億円(前年度比7%増)と予測

・22 年度の出荷金額は2兆8,499億円(前年度比13%増)と予測

 日本建設機械工業会は2月22日、会員アンケートをベースとした建設機械出荷金額の需要予測結果を発表した。2022年度については、国内は底堅く推移、輸出は大幅に増加し、2022 年度通年の出荷金額は2兆8,499億円(前年度比13%増)と予測。2023 年度については、国内、輸出ともに続伸し、全体では3年連続の増加と予測した。全9 機種が横這いもしくは増加し、2023 年度通年の出荷金額は、過去最高の3 兆580 億円(前年度比7%増)と予測される。また、補給部品(直近年平均:3,300億円)を含めると、2022年度は3兆1,834億円、2023年度は3兆3,915億円の規模となる見通し。

 建設機械出荷額推移(2019実績~23年度予測)

■国内・輸出別

(1)国内

 2022年度は、部品・部材の納入遅れが生じるものの、安定した公共投資に支えられ、微増と予測。上期は、建設用クレーンが前年同期比23%増加するなど7 機種が横ばいもしくは増加し、4,149 億円(前年同期比5%増加)となった。下期は、部品・部材の納入遅れが継続するものの、安定した公共投資に支えられ、5 機種が増加となり、4,716 億円(前年同期比±0%)と見込まれる。

 この結果、2022年度通年では、8,865 億円(前年度比2%増加)となり、2年連続で増加と予測される。前回(2022年8月時)予測と比較して218億円上方修正となった。

 2023 年度は、安定した公共投資が継続し、続伸すると予測。上期は、7 機種が増加となり、4,288 億円(前年同期比3%増)と予測される。下期は、8 機種が増加となり、4,862 億円(前年同期比3%増)と予測される。

 この結果、2023年度通年では、9,150 億円(前年度比3%増)となり、3 年連続で増加と予測される。前回(2022年8 月時)予測と比較して370 億円上方修正となった。

(2)輸出

 この結果、2022 年度通年では、1 兆9,634 億円(前年度比18%増)となり、2 年連続で増加すると予測される。前回(2022年8月時)予測と比較して、2,087億円上方修正となった。

 油圧ショベルとミニショベルの生産・出荷台数予測(22~23年度)

■2023 年度も土工系機械を中心にさらに続伸すると予測

 上期は、7 機種が増加となり、1兆728 億円(前年同期比15%増)と予測。下期も、7 機種が増加となり、1兆702 億円(前年同期比4%増)と予測。この結果、2023 年度通年では、2 兆1,430 億円(前年度比9%増)となり、3 年連続の増加と予測される。前回(2022年8月時)予測と比較して3,045 億円上方修正となった。

 需要予測資料は、一般社団法人日本建設機械工業会(会長 本田博人)が、2023年1 月時点で正会員である建設機械メーカー62社を対象に実施した需要予測結果を取りまとめたもの。予測期間とした2022年度下期と2023 年度上下期の3 期に関して、建設機械を9 機種に区分し、国内出荷金額及び輸出金額をアンケート方式により予測調査をしたものであり、今回で63 回目の調査となる。

 詳細は、建設機械需要予測資料(2023年2月22日発表)