三菱重工、ウズベキスタンからM701F形ガスタービン・蒸気タービンを各2台受注

・南部タリマルジャン発電所の2号施設工事で

・三菱重工はガスタービン設備の供給に併せて技術者を派遣し、据え付けおよび試運転をサポート
・営業運転は2025年開始予定、2013年の1号施設向けに次いで連続受注

 三菱重工業は2月9日、ウズベキスタン共和国の南部に位置するタリマルジャン(Talimarjan)発電所の2号施設に追加するM701F形ガスタービン2台、蒸気タービン2台および関連補機類を受注したと発表した。スペインを本拠に肥料・発電・石油化学関連設備などを手掛けるエンジニアリング会社インテクサ(Intecsa Ingenieria Industrial S.A.)を通じて納入するもので、2025年の営業運転開始を予定している。三菱重工は、同発電所の1号施設向けでも2013年にM701F形ガスタービン発電設備2系列を受注した実績があり、連続で中核設備を納入することとなる。

 この新しい発電設備は、同国内南部のサマルカンドとブハラ地域、カルシ運河(Karshi main canal)の7つのポンプ場などに信頼できる電力を供給することを目的に建設される。稼働後は年間72億 kWhの電力を供給し、高効率ガスタービンの採用により5億2,000万m3の天然ガス消費量の節約が可能となり、CO2排出量は年間で1,500トン削減される。

 三菱重工は、日本国内からM701F形ガスタービン、蒸気タービン、発電機、関連補機など、ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電の中核設備を供給しする。ガスタービン2台は高砂製作所(兵庫県高砂市)で、蒸気タービン2台は日立工場(茨城県日立市)で製作する。発電機は三菱電機製を採用。三菱重工のF形ガスタービンは、燃料の多様化にも対応し、高効率・高運用性を備えた発電用ガスタービンで、1991年の市場投入以来、国内外で順調に受注を拡大しており、その受注累計は300台超に達した。

 三菱重工は、これまでにウズベキスタンのナヴォイ(Navoi)発電所1・2号施設、タリマルジャン発電所1号施設、タシケント(Tashkent)熱電併給所、トゥラクルガン(Turakurgan)発電所向けに、ガスタービンや蒸気タービンなどGTCC発電設備を供給してきた。加えて、設備供給だけでなく、現地に技術者を派遣し発電所の運転・保守、エンジニア向けの技術トレーニング等にも取り組んでおり、今後もウズベキスタンとの良好な関係を維持・発展させながら、安定的かつ効率的な電力事業運営に貢献していく。

 三菱重工は、高効率で環境に優しいガスタービンによる火力発電設備の普及に力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献していく。

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