古河機械金属の機械事業、22年4~12月期売上は5.6%増の603億円

 古河機械金属が2月9日に発表した2023年3月期第3四半期(2022年4〜12月)連結業績によると、産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、603億52百万円(対前年同期比31億83百万円増、5.6%増)、営業利益は、34億95百万円(対前年同期比55百万円増、1.6%増)となった。

 第3四半期連結累計期間の我が国経済は、ウィズコロナの下、各種政策 の効果もあって、景気が緩やかに持ち直しており、企業収益は高水準で推移した。一方で、世界的な金融引締 め等が続く中、海外経済の減速や、既往の円安や資源高による原材料価格の高騰など、下振れリスクが高まってお り、不確実性が大きい状況が続いている。

 このような経済環境の下、同社グループの第3四半期連結累計期間の売上高は、1,569億54百万円(対前年同期比93億48百万円増、6.3%増)、営業利益は、60億50百万円(対前年同期比3億28百万円増、5.8%増)となった。

 うち、産業機械部門およ びユニック部門は減収減益となったが、ロックドリル部門は増収増益となり、機械事業全体では、増収増益となった。

 古河機械2023年3月期第3四半期データ

<産業機械>
 産業機械部門の売上高は、117億28百万円(対前年同期比11億49百万円減、8.9%減)、営業利益は、3億63百万円(対前年 同期比4億79百万円減、56.9%減)となった。第3四半期末の受注残高は、橋梁において道路橋、マテリア ル機械において砕石プラントなどの受注があったため、前年度末に比べ増加した。ポンププラントは 増収、マテリアル機械および橋梁は減収となり、大型プロジェクト案件は、中央自動車道新小仏トンネル工事向け 密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)等について出来高に対応した売上高を計上したが、減収となった。

<ロックドリル>
 ロックドリル部門の売上高は、277億80百万円(対前年同期比50億67百万円増、22.3%増)、営業利益は、20億19百万円(対前年同期比13億90百万円増、221.5%像)となった。国内については、油圧ブレーカで大型機種出荷増、トンネルドリルジ ャンボの高機能機種へのシフト、補用部品の出荷増および特注機の整備台数増などにより、増収増益となった。海外については、主として、北米における油圧ブレーカ、油圧クローラドリル、補用部品の出荷増に加え、円 安による増収効果もあり、増収増益となった。

<ユニック>
 ユニック部門の売上高は、208億43百万円(対前年同期比7億34百万円減、3.4%減)、営業利益は、11億12百万円(対前年 同期比8億56百万円減、43.5%減)となった。国内については、トラックの生産遅延および減産によるクレーン架装の遅れ を主因として減収となり、また、鋼材など原材料価格の値上げ等により原価率が悪化して、減益となった。海外については、欧米におけるミニ・クローラクレーン、東南アジア、オセアニアおよび中近東におけるユニッククレーンの出荷が増加し、円安による増収効果もあり、増収増益となった。

■機械事業の2022年度見通し

 機械事業の2022年度の見通しは、産業機械部門では、大型プロジェクト案件で販売の一部が来期にずれ込むことなどから、減収減益となる見込みだが、ロックドリル部門では、国内の出荷が堅調で増益となる見込みで、機械事業全体では、減収増益となる見込み。

 古河機械金属の2023年3月期第3四半期決算短信